甘美なる鷺沼カーブと香しい馬絹のオーバーパス…某編集部S氏とシトロエンCXでドライブした時の事

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小学生に言う訓示ではないが、自戒の意も込めて言いたいのは「仲間というのは尊いものだ」ということをつくづく感じたドライブでした。


▲イエローバルブで、私の駐車場方面に入る変わったクルマ。。。もしやと思い駐車場を訪ねてくれたのだそうです。そんなことから深夜のドライブがスタートしました。(ほかの写真は前に撮ったものです。)

先日、東奔西走して帰宅すると、後ろから見覚えのある欧州製コンパクトカーが私の駐車場に入ってきました。近所でもそのクルマは希少ですので、誰が来たかすぐにわかりました。お世話になっている或る編集部Sさん。お住まいもとても近所、同じ世代でクルマ好きの彼とは、ただただお話をするだけで楽しいものです。ちょうど私は、預かっているシトロエンCXを移動させる用があったので、それで帰ってきたところ。自分のスペースにCXを置き、クルマから降りると「やっぱり中込さんかぁ。この辺にCXいたんだと思ったけど、こっち入ってきたからもしやと思ったんだ!似合うなあ」とSさん。営業もされる彼は口もうまいが、CXに似合うと言われて悪い気はしませんでした。メールなどでのやり取りは頻繁にしているものの、お会いするのはずいぶん久々。「乗ったことないんだよなあ、CX」というので、もう一度CXでドライブに出ようという話になりました。

「オイル漏れなし」、「屈伸運動も滑らか。」シトロエン乗りの人は「チェック項目」のようにこんなことを言いますが、それはチェック項目の為のものではありません。類まれな、シトロエンが他の何物にも代えがたい走りの世界を作るための必要条件にすぎないのです。もちろんオイル漏れもなく屈伸運動も滑らかな上に、エアコンも寒いほど効く。Sさんは当然乗ったことがあると思い込んでいました。ところが、乗ったことないのであれば、乗っていただかねばなりません。川崎市北部、近所をぐるっとドライブすることになりました。(近所の地名が出てきてわからない方ごめんなさい。一度でも走っていただければどういうことかわかっていただけることだとは思うのですが・・・)

まずは「間組の坂」。かつてその脇にゼネコン間組の社宅がありました。この辺りに昔から住む人はそんな風に呼ぶ人も少なくありません。そこを、まずは上がって浄水場通りに出ます。まずその坂を上がるフラットに滑空するようなさまをSさんはいたく感心しました。そして浄水場通りを清水台方面にクルマを進めるとゆるいカーブを伴った坂を下ります。その時のシュアなライン取り、さすがはシトロエンですね、と。二人して盛り上がります。そのまま北部市場の脇からあざみ野に抜け、246へと出ました。国道246号線です。昔の大山往還ですね。今や渋谷を抜け、厚木を通り、富士スピードウェイの下を抜けて国道一号と沼津で合流・・・の「にーよんろく」です。

坂を一回上がると、鷺沼のあたりでそこからペースの速い下りのカーブがあります、一切の淀みもなくペースが速い下り坂。そこを下ると再び一気に登りがあります。その先に長いストレートがあります。私たちを乗せたCXは目の前の視界をすべて黄色染めてしまう、イエローバルブのガス放電式ライトが装着されています。等間隔で並ぶナトリウムランプのオレンジの街灯の元をテンポよく走ると、なお一層このクルマが未来志向で、飛行機のようだという形容をしたくなるのです。鷺沼の坂を下るとき「おお!味わい深い」とSさん。その先のストレートを過ぎると、馬絹のオーバーパスをも滑空していくではありませんか。「鷺沼が味わい深いだけにとどまらず、馬絹がかぐわしいとは!」夜も更けた、よく流れる246を流すCXの中でいい歳のアラフォー男二人で狂喜乱舞してしまいました。

そのまま津田山の先の切通しを過ぎて多摩川の橋を渡らず、川っぺりの道に出ます。川は静かに流れ、辺りの光を川面に移す。その流れと逆に川岸の土手の道をひたすら上流に。夜、黄昏るのにいいんですよ、なんて話をしながら稲城まで。フラットなんです。でも微振動がまるでないわけでもないのです。先入観の入る余地のあるピッチングではないのです。滑らかで軽いステアリングはクイックで鋭敏。スポーティを標榜していないのに、そんじょそこらのスポーティサルーンには負けない機敏な動きを魅せます。アクティブなのではなくシャープ。カタログ上の最小回転半径はそれなりに大きいですが、フロントが幅広のトレッドを持ち、対して排気量の大きくないエンジンを搭載していることもあり、めいっぱい切れるステアリングと、ギュッと絞られた後輪トレッドが転回サークルのピボットが可変するような動きを見せることもあってか、望外小回りが利くのも、乗ってみて驚かされるポイント。

キンキンに冷えたCXの車内で、このクルマそのものの仕組みもさることながら、コンディションが整っていてこそ感じることのできるこのクルマの良さをかみしめた我々でありました。小一時間ですが、秀逸なクルマに二人が乗るといろんな話が飛び出します。

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この記事の筆者:中込 健太郎

大手自動車買取販売会社で、クルマの売買業務を経て、本社マーケティングチームに異動。WEB広告を担当し...