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よもやま話

更新2023.11.22

JAIA輸入車試乗会2016〜マイナーチェンジしたMAZDAデミオまで試乗週間を振り返る

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中込 健太郎

この一週間は試乗させていただく機会の多い一週間でした。まず火曜日から木曜日までは、毎年JAIA(日本自動車輸入組合)主催の試乗会に参加して来ました。カレントライフも含め、比較的輸入車や、そのコンテンツに触れる機会が多かったこともあり、毎年お声がけ頂いております。私ぐらいのキャリアのライターでお声がけ頂けるというのは、それ自体とても有り難いことだと思っています。輸入車は「最も簡単にできる異文化交流」だと常々申し上げておりますがとはいえなかなか乗る機会というのは少ないもの。試乗会があっても全てに乗れるわけではないのですが、1台でも多く、触れてみて、走ってみて、やはりそのクルマがもっているキャラクターや、生まれた環境、背景などに理解が深まるということはやはり少なくないと感じています。せっかくの機会だし、と、できるだけ効率よく、可能な限り一コマで2台ずつくらい試乗するようにしていました。ほんのさわりです、しかし、その「さわり」が出会いであり、経験となる。年に一度まだ春の訪れにはほど遠い、湘南の海もまだ寒々と鉛色をした二月に開催される大磯の試乗会、自分にとってとても有り難い機会だと感謝しております。3日間の会期中計25台のクルマに試乗することができました。ホントにありがとうございます。

まずは1日目に乗ったクルマを振り返っておこうと思います。


ルノーカングーゼン

試乗車はマニュアルトランスミッション!小さなエンジンを目一杯使い切って走る感じは実に愉快。使い勝手もよく売れているのが理解できる。単にトルクに任せてデロデロ走るだけではないマニュアルでギアをチョイスしながら走る楽しみがこのクルマにはある。色気は全くないが、「旅先で地元の人たちに混じって、その土地の名産ではなく普通のモーニングを食べる」ようなよろこびがあります。

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アバルト695ビポスト

アバルトとはこういうものなのだ。ものすごく硬いが、全く不快ではない。そしてそんな状況のままもっと遠くまで行ってみたりして、、、そんな気持ちにさせる間違いなくれっきとしたGT。何かに似ているということはなく。そしてチンクエチェントのボディのディメンションが作り出す、まんま「クルマ自体がピボットになってキュンキュンと回って行く」ような小気味よさはたまらないのです。随所に配されるサソリマーク、やる気を削ぐ「文化設備は片して!」と号令でもかかったようにシンプルな運転席まわり。足元に「ビポストですよ!」と銘板が入るのも嬉しい。大人を少年のように釘付けにし、大人を少年のように熱中させるこのクルマは間違いなく大人の為の乗り物。乗ればどんな紳士もたちまち中2に戻れる、そんな無邪気さが身上。だからタンデムシートはありますが女子禁制というか「女子は近づかない方がいい」と思います。徹底した「坊や」の世界なので(笑)

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ポルシェ911タルガ4GTS

随分凝った仕組みを使って、全てを少しずつマイルドにしている。カブリオレよりもまた荘厳な(重たい)仕組みで開口部を小さくし、それでも開放感は欲しい。ボクサーエンジンのサウンドは聴きたい。せっかくならもっと吹っ切れたら良いのに、、などという外野の声にもおかまいなし。これは半端なのではなく、タルガという「911の歴史」「ポルシェの歴史」の中で生まれた「スタイルの文化論」をカタチにしたクルマだと思うのです。穏やかな日差しに包まれて、湘南の陽光を浴び、寄せては返す湘南の潮騒とボクサーエンジンの二重唱を聴くのは、ある種究極に贅沢な自動車趣味の一つであると思った。

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ボルボV60ポールスター

「直6を横置きに。」こうした「ムリクリ搭載」という発想はランチアテーマ8・32など実に90年代風な発想を感じます。しかし、こうした発想に関わらず、この直列6気筒エンジンもそろそろおしまい。ポールスター、北極星のごとくその場所でいつまでも輝き続けるとは行かないようです。せめて僕たちの心の中だけでは永遠に。そんな気持ちにならずにはいられない1台でした。何馬力出ているか。絶対値のレベルの問題ではないのです。「どのように出ているか」まぎれもなく「じわっと」くるあの6気筒の挙動は、どんな高効率エンジンでも実現することは難しいでしょう。そしてこのクルマのハイライトはまさにそこなのだと思います。ちなみに試乗コースの西湘バイパスを行ったり来たりしたわけですが、その間中、八神純子の「ポーラスター」が頭の中で響いていたことは言うまでもありません!!

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シトロエンC4セダクション

今時なかなかわかりにくいのは確かでしょう。そしてそんな風にしてこのクルマもモデル末期にさしかかろうとしています。ハイドロがないとこの有様。シトロエンを所有したことがあるものとしてはなんだか寂しい限りです。でも高速から制動をかけてそのままぱっと旋回、というような場面で簡素化、メーカー事情での合理化の為ではなく、自動車作りにおける正義だと思ってFFを作ってきたメーカーの末裔。刮目の身のこなしだったりします。最近たまたまあちこちで言及することが多いのですが、シトロエンは、彼ら、一切「奇抜なクルマ」「突飛なクルマ」を作ろうなんて思っていないに違いないのです。彼らのクルマはなんでこんな個性的なクルマ作ったのですか?等と聞いたら、「え、これしか無いでしょ?」とかうそぶくに違いないのです。そういう点で、このクルマ、至極真っ当なクルマであると言う点で「やはりシトロエン」だと言うことはできるでしょう。しかし、ちょっと明確な天の邪鬼の枕詞を感じないではいられません。
「みなさん、ハイドロとかないとシトロエンらしくないとかすぐにおっしゃいますから」
少し感じ悪いが、こんな前置きで作ったクルマのように感じないでもありませんでした。しかし、それでも思います。わかりにくい。そしていじわるなシトロエンだと。

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フォルクスワーゲンポロGTI

もはやPoloの領分を越えていると感じました。チェックのシートがあって。5ナンバーで。普段のアシがこのクルマなら、もうそれで良いじゃないか。他の多くのことを我慢してもこのクルマなら良いと感じました。めっぽう速いです。でもめっぽうコントローラブルです。このクラスでこう来ますか。ファミリーカーの選択肢としてこのクルマがあることを素直に喜んで良い、そんなクルマだと思いました。釘指しておきます。「例の一件」でこんなに販売台数が落ち込んでいるのは日本くらいなものです。メーカーは絶対こんなこと言わないでしょうからあえて言いますが、あの台数の落ち込みは「消費者」が良く話題の中心になる日本ではありますが、その日本の消費者の不明を露呈しているようなものだと思わざるを得ません。ワーゲンが気になっている人、いい加減試乗くらいして来てください。そして、例えばこのクルマなら、「中込はああ言っていたが全然良いとは思わないわ!」とご自分で確認してから「ワーゲンを買わない」と言えば良いのですから。でも、そういう人に一つだけハンデ替わりに大切なことを忠告しておきます。実印は一旦置いてお店に行きましょう。うかうかポッケに実印入れてディーラーに行った日には、不覚にも中込の言った通りの感想を持ってしまって間違えて書類に判子を押してしまう可能性が高いからです。フォルクスワーゲン、危ないです。まじめに。くれぐれもご注意を(笑)

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BMW 320i xDRIVEツーリングスポーツ

3シリーズ、今我が家も乗っています。父は今までに何台か乗ったBMWの中で一番説得力があると申しております。そのワゴン、そしてxDRIVE。四駆ですね。リアもフロントも随分重しをたくさん載せた感は否めません。しかしエンジンがガソリン仕様だったことは少なからず影響しているでしょう。フィーリングは悪くないですが、トルクが細い!ディーゼルの2駆のセダンからガソリンの4駆のワゴンに乗り換えるとトルクが半分になったか、車重が倍になったかというくらいの印象がありました。この4駆のワゴンにこそディーゼル欲しいなあ、とお思ったのは事実です。でもグラスハッチレベルでも開閉するテールゲート。今時希少。ああいうのは大事ですね。

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メルセデスAMG GTS

ようやく乗れました!前から一度乗ってみたかったのです。乗るととてもクラシックな雰囲気。そして車内の操作系の配置はメルセデスのそれを必ずしも踏襲しているというわけではありませんでした。「メルセデスのさじ加減」ということを考えさせられました。正直、メルセデスだと思うと、随分と荒削りなところも。しかし、他のメルセデスベンツにはないワクワクみたいなものがあるのも確か。それでいてこんなに鼻の長いクーペでもそんなに乗りにくくないとかいう面もあって。「メルセデスであるかいなかという事実」を中心に見てしまうのが果たして正解かどうかはわからないのですが。なんでもいいですが、今時この手のクルマが2000万円しない点には買い得感を感じてしまうので不思議です。

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フォルクスワーゲンパサートTSIハイライン

セダンって安心させますね。国内見回すと「仕方ないから用意しました」みたいなクルマが少なくないアッパーミドルクラスのセダン市場。価格もそこそこだし、そういうクルマに爪の垢を煎じて飲ませてやってはくれまいか、そんな気持ちにすらなりました。ティアナだっていいクルマ。4気筒だけ。売れたら6気筒も出すのでしょうか。でもそういっている間は売れないんだと思うのです。これも4気筒です。事情は違えど。もっと何かを仕掛ける攻めの姿勢、日本のセダンにも期待してしまいます。

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レンジローバースポーツSVR

おそらくイギリスの階級だとか、しきたりみたいなものに一番寄り添っているブランドの一つではないでしょうか。ランドローバーのトップレンジ。「レンジローバー」そのラインナップの中でもっと自由に、もっと走りの性能も極めたい。何かを模索しようとしている。意欲のようなものを感じるのです。でも乗る方にも昔のレンジローバーに求めたものを求め続けてはいけない。そんな雰囲気を感じました。

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初日10台乗りましたが、2日目も10台試乗しましたよ。


アウディA7スポーツバック2.0TFSI quattro

アウディの中で、是非乗ってみたいと思ったのはこのクルマ。こんな大きなハッチバックに2000cc4気筒。全く見えませんし、実態はまるで違いますがフランスの高級車みたいではありませんか。個人的にはアリです。しっかりした躯体に軽快なエンジン。実はとても牧歌的で爽やかなクルマでした。アウディの中で愛おしい1台でした。

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フォルクスワーゲンゴルフGTI

GTIはGTIでも前の日に乗ったPoloとはまた違いますね。もっとパワーはあります。ものすごく速い点ももっとです。しかし、その加速のプロセスがPoloよりも濃厚で、しっかり味わえる。そんな感じであります。そしてやっぱりゴルフ7。大きなエンジンを積むことを想定していない新しいボディ。シルエットは5や6と似ていますが、操るとまるで違います。トレンドラインでもいいなと思いましたが、GTIでもそのボディの秀逸さが感じられました。これもバリューに富んだ1台ですね。

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ベントレーコンチネンタルGTスピードコンバーチブル

W12気筒は、ワーゲングループで手持ちであったからという理由を排除しても、きっとこのクルマの性格にあっているのではないか。そんな風に感じた次第です。細部にまで、手がかかっています。流石のトップブランド。使っている素材、仕事の丁寧さはちょっと別格です。でも不思議なもので、突き放されるようなところが希薄でした。なんというかある種のフレンドリーさがあるのです。もちろん「下野(げや)」してまで手を差し伸べてくれるような、陳腐な迎合はありません。しかし、もし「ご縁があれば」と言ってくれているような気がしたのは新鮮な喜びでした。ベントレーコンチネンタルGTは初めての体験でしたが、こちらこそ「ご縁があればよろしくお願いします」と申し上げておきましたよ。無いんだろうなあ・・・(笑)

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MINIクーパークラブマン

「でっかくなって、もはやミニじゃない」という批判もいい加減聞き飽きた感があります。目を閉じてみてください。あなたが家族ものせられて、そこそこトランクもあって、ちょっとシャレていて、運転も楽しいクルマを探しているとします。どんなクルマが良いですか?実はあまり批判がましく見ないでいれば、このクルマ結構「ハマる人」多いと思うのです。意識の上では「後ろが長い」MINIと思っているからでしょうか?運転していると塊感が強く、とかく長さを感じません。全部MINIとかでまとめないで、MGとか、ライレーとか、ウーズレーとか、モーリスとか。いろんなブランドでこういうの展開したら面白いのではないか?いつもそう思っているのですが。

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BMW740i M sports

軽い!実際に軽いわけではないのですが、骨格のコアの部分をカーボンで作り上げ、高剛性と合わせて軽量化を実現させているそうです。同等の装備で比べると100キロオーバーの軽量化になっているのだとか。ものすごく軽やかです。なんだかやたらと路地に入りたくなるのです。先代先先代と、なんだか大きいこと以上の、BMWである説得力が希薄だったと言わざるを得ないものに比べると、軽妙に驚ける。まさにBMWの面目躍如、そんな一台ではないでしょうか。

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ランドローバーディスカバリースポーツHSE LUXUARY

スタイリッシュで目で追ってしまう程。フリーランダーの後釜のポジションもになう、ランドローバーの中ではオンロード寄りの1台。前から気になっていたモデルです。もちろんどうしても四駆であることのハンディはありますが、絶対的には素直なハンドリングで清々しい1台でした。これもべき論で頑迷に標榜するランドローバーではなく、新たなファンを獲得する役目をになっているモデルなのかもしれません。明るい室内、適度なプレミアム。好ましい1台でした。

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アウディA3 スポーツバックe-tron

見た目は普通のハッチバック。走り始めるとプラグインハイブリッド。相当のパフォーマンスを誇ります。しかし、EVモードもかなり幅を利かせてくる乗り味。見た目とは裏腹にかなり未来志向。車体の見た目でアピールするのはスマートじゃないのかも。最近の自動車に置ける「スマート」の方向性を占う大切な位置づけは、アウディが担っているような気がしてならないのです。「アウディが言うのだから間違いない」そんな雰囲気のe-tronでした。

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ジープレネゲードリミテッド

走り出すほどに自分が笑顔になっているのがわかります。エンジンも含めて乗った印象はフィアットの良さが存分に出ていると思います。でも「君、FIATだよね?」と聞くと、「Jeepですってば!」と語気を強くします。Jeep入門に最適なこのクルマ、あちこちにデザインアイコンとして「隠れJeep」が施されているのです。しかし落ち着いて考えてみるとその「手口」こそFIATのやり方ですよね。Jeepだと言い張れば言い張るほど、FIATの良さを肌で感じることができるようなそんな1台です。愛嬌のある出で立ち、FFだって良いじゃないですか。世知辛い都会の砂漠を小粋に走破するには身軽なFFの方がいいのです。せっかくなら楽しい方、そんな選択肢としてのJeepレネゲード。とてもありな一台だと思いました。

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ジャガーXE prestige

松の下に停めたくなりますね。素直なセダンです。昔の伝統に縛られない。英国車であることすら忘れてしまいそう。そんなジャガーXE。ニュートラルに考えると、こういうクルマこそ尊いように感じます。「自動車趣味」が成立しなければ悪なのか?そんな命題に対し、真摯に答えているように思うのです。しかし節度はわきまえたクルマ。圧倒的に突出した部分は希薄ですが、差し引きでマイナスにはならない。日本でも居場所は見つかるそんな一台ではないでしょうか。

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BMW X1 xDRIVE 25i xLine

我が家では都合2台乗りました。先代のX1。4気筒、FRベースのモデルは楽しかった。それに比べると、走りに関してのワクワクは少し減ったかな。でも、このクラスのクルマにとって、あの狭い間口の後ろのドアにこだわってまで、この快適な居住性を取らない、という選択肢は無いのだろうな。劇的につまらないかと言えばそれほどひどい乗り味でもないばかりか、軽快で素直なハンドリングなどはやはりBMWのそれだとも思わせるものなだけに、総論OKの1台。個人的には寂しいけれど、それで良かったと思える自動車ビジネスの難しさをしっかり乗り越えた1台だと言えるでしょう。

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メルセデスベンツG550

ドアの作り一つとっても大きく違う。こういうクルマ、個人的にはやはり好きなんだな。巨体ではないけれどものすごく重たいこのクルマは軽やかに走り出します。ブレーキのフィーリングがぐっとジェントルになった印象があります。ふっと抜くと自然に制動。メルセデスが輸入車の中で際立って長けているところ、以前のGクラス少し不満があった印象ですが、ここも同じ水準に。見切りの良いボディ、視界が良いことなどから、実は慣れると女性にも積極的にのって欲しい1台。このG550なら重々しさも希薄では。まだまだ現役なG550でした。

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JAIA試乗会3日目は5台、こんなクルマに乗りました!


アルファロメオ4Cスパイダー

ビポストに似ています。結構硬いのですが、西湘を疾走していると時が止まったかのように思えるから不思議です。すこぶる速く、やる気を鼓舞するエンジン音。ふと左に目を移すと、なんとなく往年の名車「アルファロメオ・モントリオール」のようなかたちの窓についうっとりしてしまうのです。全ては私の手柄ではなく、このクルマの演出の勝利なのですが、温かい西湘バイパスをこのクルマで走っていると「人生の勝ち組になった」かのような錯覚に陥るので危なくていけません。

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シトロエンDS5エディション1955

昨年、DSの登場から60周年目の節目の年だったのを記念し、世界限定4000台で生産中だというエディション1955。しかしその記念よりも、DS5自体がぐっとフラットにマイルドな乗り心地になったことを祝いたい。その昔のシトロエンのバネサスモデルはハイドロ車よりもずっとしなやかでした。それにはほど遠いものの、これ見よがしにシトロエンの末裔感を顕示していた割にガタピシした乗り心地だった初期のものに比べ、シトロエンの末裔ですアピールはほどほどながらぐっとジェントルになって喜ばしい限りです。同じく何も変えていないと言うエンジンもジェントルになった印象。走り去ること矢のごとし。DS5、やはりシトロエン。

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メルセデスベンツC220d ステーションワゴンスポーツ

モデル末期となれば、俄然Eクラス派の小生。しかし「Cも良いじゃない」と軽はずみに浮気をしたくなりそうな魅力がすでにこのCクラスワゴンにはあるのです。ふわっともちっとしたアシのでき。軽妙なハンドリング。グラスハッチの開閉があって、ナビがEクラスの日本製のものだったら、「やっぱCクラスで良いや」宣言をしなければならなくなるところでした。危ないったらありゃしない。うーん、アジリティ♩なかなかいいクルマでした。

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ボルボV70 T5 Classic

タック、ポラール、、、、ついにクラシック。モデル最末期です。いつもいつもですが、メルセデスEワゴンと並んで、末期モデルは「みずてんで判子ついていいクルマ」なのがボルボのワゴンの最終型ですね。正直今回の試乗会で、どのような側面から評価したか、という前提の違いはあるにせよ、屈指の好感度だったのが、このクルマでした。刷新されているとはいえ、フィーリング勝負な訳ではない4気筒エンジンは、しかしながらトルクフル。少し前ではV6 3200ccエンジンなどを積んでいたフロントには余裕綽々の搭載機種と言えるでしょう。そんなわけで鼻先が軽くハンドリングも軽快。しかしながらエステートの名に恥じない広大なトランク。上質なレザーは腰を下ろした瞬間に「おふっ」とつい声が出てしまいました。西湘の継ぎ目の越え方のフラットライドの秀逸さは今回の試乗会で屈指でした。600万円をわずかに切る価格でこれを買えるのは、間違いなく「不当廉売すれすれのお買い得」だと言わねばなりません。

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クライスラー300S

今年のJAIA試乗会、オオトリはクライスラー300S。今時V6 自然吸気の3,600ccエンジンと8速のトルクコンバーター。こういうクルマに乗れるのも今のうちなのではないか。威勢のいい派手なアメ車に乗ったのに、妙にセンチメンタルになったのは必ずしもこれで今年の試乗がラストだと思ったから、だけではないと思います。西日に輝く相模湾を横目に、V6エンジンのキラキラとした響きがささやくように耳に届きます。このクルマよりももっとボディのしっかりしたクルマもあるでしょう。もっと低燃費で、高性能なクルマもあるに違いないです。しかし、何と比べて?今さえ良ければこれでいい。そんな輝かしくも、どこか儚げな魅力に満ちあふれたクルマでした。ただし、これだけは言っておかねばなりません。右ハンドルのクライスラー。ヨーロッパ・英国のクライスラーというとどうしてもタルボやシムカが頭をよぎって離れないのですが。

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25台はさすがに往生しますwしかし、乗ると見るとでは大違い。クルマは乗ってみるとわかることありますね。

このJAIAの試乗会3日目の午前中は、ちょっと抜けて、横浜でデミオの試乗会に行って来ました。


ちょうどデビューから一年ほどが経ったところで、このほど早速マイナーチェンジが実施されました。マイナーチェンジと言っても外観は変更点なし。中身だけと言うそれこそ「輸入車の年次改良」のような内用ですが。

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ディーゼルエンジン車の1000回転周辺でのマナーが良くなりましたね。クラスが上がった印象すら感じます。しかし案外収穫だったのはAWD。常に後輪にトルクがかかり続ける1500ccディーゼルのトルコンオートマの1200キロの乗用車、そうそうないですよね。大黒パーキングから本線に上がる高速旋回、目の覚めるような立ち上がりが自分にはささやかな感動を覚えるものでした。

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まだまだ原稿に仕切れておらず大変なのですが、何れにしてもいい機会を頂きありがとうございます。クルマ好き冥利に尽きる一週間でした。

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