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メンテナンス

更新2015.10.19

愛車の心臓部が蘇る、エンジンのオーバーホールをやってみた

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小鮒 康一

自動車の心臓部であるエンジン。これが不調になってしまった場合、多くの方は乗り換えを考えることでしょう。しかし、貴重なモデルであったり、愛着の強いクルマだったりした場合はなんとか修理をして乗り続けたいと思う方もいらっしゃることでしょう。そんなときに選択肢に上がるのが「エンジンのオーバーホール」です。これは、簡単にいうとエンジンを分解整備することなのですが、言葉でいうより簡単な作業でないことは皆さんご承知の通り。今回は実際にオーバーホールを実施した車両を例に一例を見ていきましょう。

愛車の心臓部が蘇る、エンジンのオーバーホールをやってみた

オーバーホールが必要になる原因は、経年劣化やオイル管理不良、オーバーヒートなどさまざま。いくらオイルで潤滑しているとはいえ、何年も金属同士が擦れあっていれば摩耗も起きるというもの。そして大きく摩耗が進んでしまうとエンジンの気密性が保たれなくなり、エンジンの出力低下、オイル消費、白煙などの症状がでてきてしまうのです。また、オイルの管理が悪い場合も同様にエンジンの内部の潤滑がスムーズにいかなくなり、エンジン内部にダメージを与えてしまうのです。

オーバーヒートの場合は、エンジンが許容できる以上の温度になってしまった場合に、エンジンのヘッド周りのアルミなどの比較的柔らかい素材でできている部分に歪みが生じてしまい、エンジン内部に冷却水が混入してしまうなどのトラブルが発生してしまいます。いずれの場合も一度エンジンをばらして、ダメージを受けた部分を修正、交換しなければなりません。このことをオーバーホールと呼んでいるのです。

愛車の心臓部が蘇る、エンジンのオーバーホールをやってみた

オーバーホールをする際に、チューニングパーツを組み込んだり、古いモデルのエンジンの場合は、新たな技術で生産されたパーツや技術を投入することによって、新車当時よりも精度の高いエンジンになったりと副産物的なメリットがあるのもオーバーホールをする魅力かもしれません。

愛車の心臓部が蘇る、エンジンのオーバーホールをやってみた

オーバーホールをしたエンジンは慣らしをすべきか否か、という問題はさまざまな場所で議論されることがありますが、筆者個人的な意見で言わせていただければ、しっかり慣らしはするべきと言いたいところ。先日、実際にオーバーホールを実施した車両の慣らし運転のお手伝いをする機会があったのですが、1500kmを超えたあたりから明らかにエンジンのレスポンスと中高速域での伸びがよくなり、最終的にはカタログ数値を上回っているのは間違いないと感じるほど、官能的なエンジンに仕上がったという事実を目の当たりにしたからです。また、オーバーホール後、500kmほどで一度オイル交換をしたのですが、500kmとは思えないほどオイルが真っ黒に汚れており(鉄粉などはみられませんでしたが)、すべての部品がなじむまではエンジンへの負荷も大きいように感じました。

愛車の心臓部が蘇る、エンジンのオーバーホールをやってみた

なかなか普通にクルマを乗っているだけではなじみのないオーバーホールという行為ですが、愛車の心臓部が新車時、いやそれ以上に好調になるとすればやってみる価値はあると思います。オイル消費に悩まされ、添加剤などでごまかしながら乗られているようであれば、思い切ってチャレンジするのもいいかもしれませんね。

[ライター・カメラ/小鮒康一]

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