クルマを本当に知るには、ネットでスペックを調べただけでは分からない。情報収集の「無駄」について考える

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そうやって読み進んでゆくうちに蓄えられたものがボクの知識だったわけだ。

情報収集の効率化

たとえばクルマ雑誌でホンダNSX特集(昔の話なので初代だ)が組まれていたとする。
雑誌に掲載される情報はスペックだけではない。
開発担当者へのインタビューや、そもそも開発にいたった背景、テスターによるインプレッション、ほかのクルマとの比較があったりするのが常だ。

ぼくはそういった記事を読み、ホンダNSXがなにを目的に、どういった人びとを対象に、そしてどういったクルマをライバルとして開発され発売に至ったのかを知ることになる。

たとえば、NSXホンダにとってはじめての超高速で走行するクルマであったため、最高速付近で走行すると「風圧でワイパーが押さえつけられて動かない」ことを発見した、という記載はいまでも記憶に残るところだ。
それまでのホンダ車のワイパーは時速100km/hでパカパカ動けばよかったわけだ。もちろんNSXは時速100km/h以上で走ることもありりうる。
NSXの使用環境を考えると、時速300km/hでも動くワイパーが必要で、そのためにはワイパーアームの空力性能も向上させる必要があるし、そもそもワイパーを動かすモーターのパワーも高めなくてはならない。

つまり、そこにはNSXというクルマができるまでの「物語」が記載されていた。

そして、NSXのスペックをあらわす数字は、単に物語のない「結末」だとも考えることができる。

だからボクは、ネットでスペックだけを調べて数字を知ったとしても、それはすなわちそのクルマを知ったこととイコールではない、と認識している。
そのクルマを本当に知るには、その「物語」を理解しなければならない、と考えているからだ。

情報収集の効率化

物語が知識に彩りを与える

そういった「物語(過程だと置きかえてもいい)」は非常に重要だ。
それを理解しているかどうかで、その人の話に厚みや説得力がもたらされる場合もある。

だが、ボクらは忙しい。
NSXのスペックを知りたいとき、そのスペックが記載されている「かもしれない(読んでみるまでわからない)」雑誌や書籍を、1ページ目から順に読んでゆくことはできない。
だからネットでさっと検索して欲しい情報”だけ”を仕入れることになるのだが、果たしてそれで良いのだろうか、というのが今日ぼくが投げかけようとしている問題だ。
物語(過程)を飛ばしてたどり着いた結末に意味はあるのか、ということだ。

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この記事の筆者:JUN MASUDA

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