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更新2020.08.21

ネオクラシックな日本車が人気!手の届かない存在になりつつある理由

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松村 透

「カレントライフって輸入車がメインで日本車はやらないんですね」

クルマ好きの友人や知人と話していると、しばしば指摘されることがあります。そして続けざまに「いま、ちょっと前の日本車と部品が手に入りにくくなってない?」といった話しの流れになることがしばしばあります。

そこで、その枠を取り払い「ネオクラシックな日本車が人気!手の届かない存在になりつつある理由」と題して、整理してみました。

個体の絶対数が減少している



例えば、スカイラインGT-R(R32)を例に挙げると、最終モデルは1994年式。いまから22年前です。そのとき生まれたお子さんが、社会人として巣立つ時期に来ているのです。総生産台数は43,934台といわれていますが、現役として日本の路上を走っているスカイラインGT-R(R32)は何台くらいなのでしょうか。すでに営業していない中古屋で雑草に埋もれつつあるGT-Rや当時のクルマたちを見ると、何ともいえない気持ちになります。

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これまでにはない海外需要



アメリカやアジア圏など、これまでにはない「販路」が影響していることも大きいといえます。日本にあった輸入車が里帰りしたり、別の国に輸出されているのと同時に、日本車もオークション会場などで一本釣りされているのが現状です。Facebookページなどでも「いま、日本にこんな売り物がある」とアナウンスしている業者もあります。その情報を見ていると、本当にさまざまなクルマがターゲットになっているのだと実感できます。

また、いわゆる「25年ルール」といわれている、生産から25年以上経過したクルマは、排ガス検査を通さずに輸入できる制度の影響が大きな要因、理由といえそうです。NSX(特にType-R)や、RX-7(FD3S)あたりがそろそろ視野に入ってきます。いずれは、R33,R34型のGT-Rもいま以上に海外に流れていく運命でしょう。

一度手放した人が再び購入している


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画像提供:筆者

若いとき、あるいは独身時代に2ドアクーペなどを手に入れ、所有していたひとの多くが結婚などの家庭の事情で泣く泣く手放し、無理矢理にでも「オトナになった」方も多かったはずです。その後、子どもが大きくなって家族旅行もしなくなったから…等々の理由で「復活」する人もいます。

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当時、憧れだったクルマをようやく手に入れられるようになった


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画像提供:筆者

以前、フェアレディZ(Z32)専門店を取材したときにも実感しましたが、20代前半のときは手も足も出なかったクルマがようやく手に入れるようになった。しかし、気づいたときには程度の良い個体が激減している。これから先、いい個体に出逢える可能性はより少ないかもしれない。それならば、ここで一念発起して手に入れようと行動に移す方も増えています。

日本車が憧れの存在となりつつある




かつて、スーパーカーが日本の少年たちの心をわしづかみにしたように、アメリカやアジア圏などの若者にとって、日本車がクールな存在として眩しく映っていることも事実です。ワイルド・スピード、頭文字D、ドリフトなど、日本車が憧れの存在となっていることは喜ばしくもあり、相場を押し上げているひとつの要因となっています。

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相場高騰による投機目的




2016年1月に開催されたRMオークションで、1989年式のスカイラインGT-Rが出品され、大きな話題となりました。オドメーターに刻まれた距離は約14,000km。ステアリングを含めて、もちろんフルノーマルです。スペアキーなども残っています。まさに「歴史に残るクルマのお手本」のような1台です。

シャシナンバーは「BNR32-000591」とあります。BNR32-000051からスタートすることを加味すると、かなり初期モデルであることが分かります。このGT-Rは結局、8万2500ドルで落札されました。

筆者の感覚からすると、当時はどこにでもいた素のGT-Rなのですが、時代は変わりつつあるのですね…。

欠品パーツが気になるけれど、仲間がいれば何とかなる


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画像提供:山田勇

クラシックカーはもちろんのこと、ネオクラシックカーを維持するうえで気になるのが「欠品パーツ」の問題です。筆者も、ユーノスロードスターを所有していたときは、定期的にアナウンスされるメーカーの欠品パーツ情報と価格を、友人たちから情報を得て必死にかき集めた時期もありました。

おそらくクルマ好きの友人のなかに、1人か2人は必ず「どうしてそんな情報を知っているの?」と聞きたくなるような情報通の方がいるはずです。これは筆者の感覚値ですが、そういった情報通の方の多くは、苦労して集めたはずのネタ(?)を惜しげもなく提供してくれます。

若いころに憧れていた、乗っていたクルマをもう一度手に入れたい…。一念発起してまず探すのは「これはと思う個体探し」ではないでしょうか。その行動と同時平行して、その購入を後押ししてくれる、あるいは応援してくれる仲間がいると本当に心強いです。もし可能であれば、気になる売り物件を見つけたら、一緒に観に行ってもらうことを強くオススメします。舞い上がっている隣で、適切なアドバイスや、冷静な判断を下してくれることもあります。

持つべきものは、程度の良い個体と同じ苦労を分かちあえる友だちですね。もうそろそろ手放そうかな…と迷っているときも「ちょっと待て落ち着け!」と全力で制止してくれる(はず)ですから。

[ライター/江上透 画像/江上透&山田勇]

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