さよならBMW i3。売却後、あらためてこのクルマがつくられた意図を考えてみた

最終更新日: 公開日:2017-09-09 | Posted in ライフスタイル by

皆さんはじめまして。
今回からカレントライフにて連載を担当することになりました「JUN MASUDA」です。

「はじめまして」以外の方もいらっしゃるかもしれず・・・、というのも、私は「Life in the FAST LANE.(http://intensive911.com/)」というブログを公開しているからです。

そちらでは「特定車種や、特定カテゴリにおける自動車関連のニュース」を主としていますが、カレントライフでは、(文体を含め)ややスタンスを変えて「特定」という枠から離れ、より広い範囲で“クルマというもの”を捉えてみたい、と思います。具体的には・・・

『クルマのある生活、クルマの他の楽しみ方、クルマのメンテナンスや修理、クルマの買い方、クルマと環境』

そういったテーマについて考え、述べてゆく予定です。私の記事を読んでいただいた方に(自分のものであろうとも、そうでなくても)クルマに対してより多くの愛着や愛情を持てるようになっていただれば、これに勝る喜びはありません。

Audi TT

クルマは金属やガラス、プラスチックといった無機質の集合体ではあるものの、私にとってそれは単なる機械ではなく「心や生活を豊かにしてくれるもの」だと信じていますし、少しでも同じように感じてくれる方が増えれば、クルマ社会もより楽しいものへ変わってゆくかもしれません。

既に「Life in the FAST LANE.」をご覧いただいている方はご存知かもしれませんが、現在の所有車はランボルギーニ・ウラカン、アウディTTです。それでは、どうぞよろしくお願いいたします。

そもそもBMW i3とはどういった車なのか

さて、イキナリだが所有していたBMW i3を売却した。
多くのクルマ好きの方がごぞんじのとおり、BMW i3は電気自動車である。ボクは2015年4月にこのクルマを新車で購入し、606万円を支払った。

今回は、「なぜ売ったか」ではなく、「なぜ買ったか」について述べてみたいと思う。
ボクにとっては、「売却した理由」よりも「購入した理由」のほうが重要だからだ。

BMW i3(以下、i3)は、BMWのサブブランドである「BMW i」から発売されている電気自動車(EV)で、BMWの考えた次世代モビリティといっていい。

本国での発売は2013年11月、日本市場への投入は2014年4月となっているが、BMWはこの「BMW i」の展開にあたり、じつに入念な準備を行った。

現在のBMW iのイメージリーダーは「i8」だが、これは2009年に発表された「ビジョン・エフィシエント・ダイナミクス」がそのルーツとなっている。
BMWは、2012年に公開されたトム・クルーズ主演の映画「ミッション・インポッシブル/ゴースト・プロトコル」の劇用車としてこのビジョン・エフィシエント・ダイナミクスを登場させ、「BMW i」への期待感をMAXまで高めた。

BMW i3
▲BMW i3のキー。ほかBMWとは異なる形状を持っている

その後、2013年にビジョン・エフィシエント・ダイナミクスを「BMW i8」として実際に発売した。このi8と時をほぼ同じくして発表されたのがi3である。このi3には「BMW i」ブランドのボトムを担う、という役割が与えられている。

ただし、ボトムとは言ってもそこへのコストの掛けかたはハンパではなく、そもそもi3は「都市生活者のためのコミューター」であるにもかかわらず、スーパーカー顔負けの「カーボン製パッセンジャーセル(モノコックフレーム)」を持つ。

BMWはなにを考えてBMW i3をつくったのだろう?

このカーボン製モノコックフレームの製造にあたっては、まず日本で製造されたカーボンファイバーの「原料」をアメリカ・ワシントン州にある工場へ輸送してカーボンファイバーへと加工し、その後さらにドイツの工場へとそのカーボンファイバーを運んで「モノコックフレーム」へと成型している。

その後、BMWの工場にて「自動車」へと組み立てられることになる。しかしi3は、BMWの既存車種との共通性がまったくといっていいほど無い。

おまけにi3を組み立てるライプツィヒ工場には風力発電装置がずらりと並び、クリーン・エネルギーによって生産しているというから、その「BMW i」の特別扱いぶりには驚かされる。

BMWがわざわざ、このような手間がかかる方法を選択したのはなぜだろう。
それはBMWが「将来を考えた」ためで、これだけの面倒を要しても、新しく工場を建設することになろうとも、これが「BMWの未来へ繋がる」と信じていたからだろう、とボクは考えている。

つまりは何から何までがBMWにとって新しいチャレンジであり、「あとには引けない」方法を自ら選択したことになる。

BMWは「BMW i」をスタートさせる際に「サステイナビリティ(持続可能性)」を掲げているが、「これから先」に何が持続可能かを考えた時、「これまで」と同じ方法ではダメだ、という結論に至ったのだろう。

BMWは数十年もしかすると数百年先の未来を想像し、その未来では何が要求されるのかを推測し、そのためには「今なにをすべきか」を考え、行動に移したのかもしれない。

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この記事の筆者:JUN MASUDA

新しいモノ、テクノロジー好き。「クルマ好き」に分類されるはずだが、一般にはそれを隠して生きている...