大切な愛車を「ぜひ運転してみてください」といわれたとき、どう対応していますか?

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大変ありがたいお話しなのですが、取材やプライベートを通じてオーナーさんの大切な愛車を「試乗してみませんか?」と仰っていただけることがあります。これはもう、個人的にも、大変ありがたいお話しです。しかし、丁重にお断りするようにしています。それはなぜでしょうか。

もはや新しい&古い、高い&安いの問題ではない?

アバルト マセラティ クアトロポルテ

おそらくは、街乗りする分にはある程度は問題なく乗れるはずです。・・・というのも、二十歳のころ、筆者はウィンドウフィルム施工店でアルバイトしていました。この仕事を通じて、都内の狭い道を、商品車やオーナーカー、それこそ国内外のありとあらゆるクルマを運転する機会があったので、多少なりとも免疫はあるからです。当時、納車されたばかりのメルセデス・ベンツS600L(W140)をオーナーさんから引き取ってきて、世田谷の裏道を走ることが仕事でした。それでも、山を1つ売って買ったという、H1ハマーだけはあまりに巨大すぎて断念しましたが・・・。

いまでも、広報車やディーラーのデモカーは、ほぼ抵抗なく運転できます。それはなぜか?万一のときでも、筆者が加入している自動車保険でカバーできるようにしてあるからです。ものすごくざっくりいうと「何かあっても、お金で解決できる」部分が大きいから、です。

しかし、オーナーカーというとそうはいきません。何かあったとき、保険を使ってクルマを元通りにすることができても、オーナーさんへの心理的ダメージに考えが及んだとき、申し訳なくていつの間にか乗れなくなってしまったんですね。いつごろからかは覚えていません。これはもう、クルマが新しい&古い、高い&安いの問題ではないんです。

正直いうと、かつては他人のクルマに乗りたくて仕方がなかった

ポルシェ 911ターボ 991 岩岡秀明

そんな筆者ですが、かつては友人が手に入れたクルマに乗せてもらうことも頻繁にありました。どんなフィーリングなのか、自分の手で確かめてみたいという気持ちが勝っていたんだと思います。親友が購入した、強化クラッチが組み込まれたマツダ サバンナ RX-7(FC3S)は、発進時に何度もエンストさせました。地元の先輩が購入したホンダ S2000は「思い切り(アクセルを)踏んで良いよ」という言葉に甘えて、2速/9,000rpmまでエンジンを「ブン回して」しまいました。幸いなことに、それでクルマを壊すようなことはなかったんですが、年を重ねるごとに、人のクルマを運転することに罪悪感を持ち始めるようになっていきました。

ポルシェ 911ターボ 991 岩岡秀明

先日「大学生の頃からの憧れ「ポルシェ911ターボ」オーナー、岩岡秀明さんへインタビュー」で取材させていただいた岩岡ドクターも、取材中に「ぜひ、ターボに乗ってみてください」と魅惑のオファーをしてくださったんです。この日が初対面の筆者に、若いころから憧れの存在だった大切な911ターボのステアリングを託してくださるとは・・・。嬉しさと同時に、岩岡ドクターの寛大さにも驚きましたが、(当たり前ですが)乗ってみたい気持ちをグッと堪えて、丁重にお断りしました。

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この記事の筆者:江上 透

CL副編集長。輸入車関連のセールスプロモーション、ウェブサイト、紙媒体、ラジオ番組の企画/制作/運営...