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更新2020.08.02

20数年前…カーグラフィックTVの選曲リストを手に入れるのに苦労した話

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松村 透

カーグラフィックTVをご覧になったことはありますか?CGTVともいいますね。かつてはテレビ朝日系列で、現在はBS朝日でオンエアされていますが、筆者は毎週必ず観ています(もちろん録画も)。もはや、生活の一部かもしれません。

サブリミナル効果?何度も観ているうちに気になってくるBGM


CGTV

外車王SOKENの読者の方たちに「カーグラフィックTVをご覧になったことはありますか?」というアンケートを取ってみたら、かつてのNHK紅白歌合戦の最高視聴率である70%は固いだろうと勝手に想像しています。CGTVのオープニング映像を観て(観すぎて)、実際にフェラーリ328やルノー アルピー ヌA110を購入してしまった方がいても不思議ではありません。いや、実在するに違いないと思います。

自分の興味あるモデルや特集があると、現在はハードディスクレコーダーに、当時はビデオに録画して何回も何回も何回も見返したものです。プロ野球中継などでオンエア時間が後ろ倒しになり、タイマー予約したCGTVの残り10分が録画されていなくて涙したことも、1回や2回や3回ではありません。こちらも、同じような経験をされた方がいそうですね。

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インターネットが普及する前は、曲検索も一苦労・・・




それはさておき、録画してあるCGTVを何回も観ていると、そのうち、BGMが気になってきます。しかし、洋楽やインストゥルメンタルが中心で、曲名が分からない場合がほとんど。

現在であれば、"Shazam"や"SoundHound"などの曲検索アプリが存在します。これを起動して、スピーカーにスマートフォンを近づけると、たちまち曲名を検索してくれ、さらにその場で音源を購入できるという、まさに魔法のようなアプリです(もちろん、100%ではありませんが、それでもかなりの確率で検索してくれます)。

しかし、インターネットが普及する前は「CGTVで流れているBGMの検索方法」は誰も教えてくれませんし、周囲でも分かる人もいません。でも、どうしても知りたい…。そこで悩みに悩んだ末、カーグラフィック編集部に電話をして「CGTVで流れているBGMはどうすれば分かりますか?」と聞いてみました。「こんなこと聞く人いるんかいな」と、わけもなく緊張しました。すると、編集部の方も慣れているのか「CGTVを制作しているプロダクションがあるので、そこに問い合わせてみてください」と、会社名と電話番号を教えてくれました。

再び意を決して、制作プロダクションに電話を掛けます。訳もなく、再び緊張がピークに達しています。「あ、あの・・・CGTVで流れているBGMを知りたいのですが・・・」。電話に出た若い女性(当時の筆者より年上?)が「CGTVの回数と特集したクルマの名前を書いて郵送してください」とのこと。いまならインターネット経由でお問い合わせフォームを使えばいいはずですが、このときは1993年頃だったので、やりとりは手紙でした(自宅にはFAXがなかったので)。教えてもらった住所に、希望のCGTVの回数と特集したクルマの名前を書いて手紙を送りました。CGTVへの感謝の気持ちを込めて。いま思うとピュアというか、ウブでしたね…。

そして、オンエアリストが送られてくる


CGTV

それから1カ月後、夢にまでみたCGTVのオンエアリストが送られてきました。どうやら、テレビ局に申請する使用曲リストのコピーのようです。当時はこのリストも手書き。いまならExcelの表が送られてくるんでしょうか。アルバイトで貯めたお金を握りしめ、都内のCDショップに向かいました。嬉しかったですね。自力ではどうやっても見つからない曲(ほぼすべて洋楽)ばかりでしたから。片っ端から買い漁りました。輸入盤のCDなら2000円以下で買えたものもあり、10枚くらいオトナ買いしたように思います。

さっそくオリジナルテープを作り、もう何度も何度も、それこそカセットテープがすり切れるまでカーステレオで聴きました。そのうちテープが絡まって使えなくなると、すぐさま2号機(?)を作成。いまならiTunesのプレイリストで編集も曲の入れ替えもサクサクですが、当時は「いかに46分/60分/90分テープにきれいに収めるか(120分テープは絡まりやすいので使いませんでした)」が至上命題でしたから、編集も命がけ(かなり大げさ)でした。いまではitunesのプレイリストに収まり、移動中に聴いています。

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今度は仕事として読者からのBGMの問い合わせに悩む


CGTV

その後、いまから15年ほど前に、仕事を通じてある自動車映像媒体の公式Webサイトのリニューアルを担当させていただく機会がありました。「自動車映像媒体」ですから、映像にはさまざまなBGMが流れます。数ヶ月の制作期間を経て、どうにかリニューアルも完了し、無事に公開となりました。運用開始後は筆者は読者の方からの問い合わせを受け、編集担当の方に連絡する役割を担っていました。すると・・・、一番多い問い合わせが「○○○○○○○○(媒体名)○月号、11:15頃に流れていた曲名を教えてください」といった内容のものでした。

その媒体では、著作権フリーの音源を使っていたので、パッケージ(CD)として販売されていないものでした。仕方なく、お問い合わせいただいたすべての読者の方に事情を説明した「ごめんなさい」メールをお送りしていました。気持ちは痛いほど分かるだけに、これは辛かったです。定例ミーティングでもどうにか音源をCD化できないかという話しが持ち上がりましたが、実現には至らず・・・。もしかしたら、この記事を読んでいる方のなかにもいらっしゃるかも…。

実家に、パワープレイしていたカセットテープやMDが眠っていませんか?


CGTV

最近、クルマのセンターコンソールを一等地を占拠しているのはカーナビのモニターがほとんどです。テスラやカーオーディオメーカーの大画面ナビなど、もはやタブレットを装着しているのかと思うような面積を占めています。

CD/MDやカセットデッキ、CD/MDチェンジャーを装備しているクルマも減ってきたように思います。レンタカーでカーナビが装着されていないクルマだとかろうじてCDデッキが付いていたりして何だかほっとできます。また、レンタカーだけでなくカーシェアリングサービスで一昔前のクルマをシェアで乗ってみて、カーオーディオと再会してみるのも嬉しい誤算であり、サプライズかもしれません。

一昔前のクルマに備えて、パワープレイしていたカセットテープやMDを愛用の鞄に忍ばせてみるのも一興かもしれませんよ!

[ライター/松村透]

※当記事は過去公開した記事の再編集版です

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