空冷ポルシェ911の価格高騰、その背景を964RSから紐解く

最終更新日: 公開日:2015-06-07 | Posted in ライフスタイル by

いまや、周知の事実となった「ここ数年で、一気に空冷ポルシェ911の相場が上がった」という話題。そこで、ポルシェ買取専門店も運営するカレントグループにヒアリングし、CL編集部では独自の調査を行ってみました。

「気づけば、限定モデルの多くが新車以上の価格に?」

その一例として、ポルシェ911カレラRS(以下、964RS)を取りあげてみたいと思います。964RSが日本で発売されたのは、1992年のことでした。総生産台数の約10%にあたる、230台前後が正規輸入されたといわれています。

一時はかなりの数が日本に生息していた964RS

希少モデルである911SC-RS(生産台数20台)を別にすれば、実質的に1973年カレラRS2.7(以下、ナナサンカレラ)以来の復活となります。発売の前年にあたる1991年の東京モーターショーにも出品されていましたし、日本でも瞬く間に完売となりました(1992年モデルのプライスリストにも、964RSのベーシック/ツーリングモデルの価格が記載されていました。しかし、すぐに完売となってしまったため、ほとんど意味をなさなかったようです)。

その後、新車/中古問わず、いわゆる「並行モノ」の964RSが日本に上陸を果たします。一時はかなりの数が日本に生息していたはずです。そのなかには、海外のレース用に造られた個体を、ある輸入車販売店がまとめて仕入れて販売したり、ポルシェ自らが手を加えた「ワークスチューン」と呼ばれるRSも含まれます。その後、993、996、997、991へとモデルチェンジを重ねていっても、一向に964RSの人気は衰えることがありませんでした。

これは筆者の感覚値ですが、この20数年間、964RSは常に高い人気を保っていたことは確かです。それでも、中古車の価格が正規モノの新車のそれを上回ることは、ホンの数年前までは考えられないことでした。

しかし、海外のオークションで「ナナサンカレラが高値で落札された」と報道されたあたりから状況が変わっていきます。それが2011〜2012年あたりでしょうか。

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この記事の筆者:江上 透

CL副編集長。輸入車関連のセールスプロモーション、ウェブサイト、紙媒体、ラジオ番組の企画/制作/運営...