セダンとワゴン、買うならどっち?クルマ選びにおける基本的な方法論@車悦

最終更新日: 公開日:2015-05-26 | Posted in 車悦 by

時々ご相談いただくことがあるのが「車種は決まっているのですがセダンを買うべきかワゴンにしようか」というご相談です。ヨーロッパ車では特にセダンとワゴン両方をラインナップに持つ車種も少なくありませんし、晩ご飯の支度でお野菜を買うのとは訳が違います。向こう数年はおそらく乗る事になるでしょう。そう考えれば、少し身構えてしまうのも無理ないことかもしれません。

基本的にはデザインでもなんでも、どこかのポイントで「こっちのほうがいい」というのを選べばいいと思うのですが、それもあんまりというものですので、いくつかお話することがあります。そんなことを少しご紹介しようと思います。

日本ではもともとセダンの派生車種として、主に商用、荷物を運ぶことに主眼を置かれた、「ライトバン」がありました。今以上にクルマを複数所有することが一般的でなく、ハードルも高かった時代はそうしたものでも多少人が乗れるような「補助席」を持っていたクルマも少なくなく、そんなイメージがかなり根強いのかもしれません。「教育による刷り込み」とはかなり影響が大きいもので、「ワゴン=バンは格好悪い」と感じる人が年配の女性などには時々いらっしゃるようです。ただ、海外では乗用車として、しかもリムジンボディ(セダン)よりも上級の車格で受け入れられてきました。まさにユティリティーを高めるためにルーフを伸ばし、フォーマルユース以外で、もっとパーソナル、さらにカジュアルなアイコンを内包したカタチ。そう受け止められてきたようです。ですから、クーペも少し上等であるように(クーペほどではないにせよ)特に輸入車において、同じ車種のセダンとワゴンがある場合では、セダンとワゴンで比較した場合で誕生の経緯の違いがあることは、知っておいても良いかもしれません。(今はほとんどありませんが、ワゴンの方が補助席で乗車定員が多いモデルもあります。)

では、セダンを選ぶのは少しコストコンシャスに見られるのかしら?という気持ちになるかもしれませんが、セダンはセダンで、「型の美学」のようなものが往々にして宿っており、あのよさは、なかなか代わりのきかないものだと思うのです。4人ないし5人が移動するのに最適なシートが採用されていますし、荷室(トランク)と完全に別れたキャビン、快適性も高く、静粛性も高いことに加え、開口部が小さいため、傾向としては高いボディ剛性を確保しやすい傾向があるのです。快適性とドライビングプレジャーの両立はセダンの方に分がある場合が多いのです。

こうして考えると実際には新車価格でも、中古車相場でさえ、ワゴンの方が高いことなども考えると「では、実を取るならセダンに決まりだな」となるかもしれませんが、それも早合点の可能性があり注意が必要なのです。セダンの特徴でいちいち「傾向」と書いたのはそういう理由です。最近では高張力鋼板の採用や、工作技術、工作精度の向上でワゴンのボディ剛性も遜色ない場合が多くなってきました。また少し前のモデルでも、メルセデス・ベンツなどでは、セダンに対するエクストラコストを、燃料タンクを吊り下げる構造の変更と、セダンに対してトランクの開口部が大きくなることによる剛性低下を回避するための入念な溶接のためにコスト配分され、剛性面でのネガティブを抑えていました。剛性が落なければ、乗り心地も遜色はないはずですし、ドライビングプレジャーの観点でも遜色がなくなると言えるでしょう。加えてトランクの深さはないものの、フラットでスクエアな荷室形状のため、セダンよりワゴンの方が積み下ろしの点で便利な場合が多いですし、後席の椅子のかけ心地さえ問題がなければ、ルーフエンドが延長されるため後席乗員の後頭部への日光の差込などが避けられる点はセダンにはないメリットでもあります。

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この記事の筆者:中込 健太郎

大手自動車買取販売会社で、クルマの売買業務を経て、本社マーケティングチームに異動。WEB広告を担当し...