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車悦

更新2023.11.22

古いクルマはそんなに悪いものなのでしょうか?昔があって今がある。そういう理解が深まってほしい@車悦

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中込 健太郎

新年もあけ、もう少しでひと月(※)。少しずつそろそろ通常モードでスロットルを徐々にあけつつ、生活が加速してきた頃ではないでしょうか。お仕事やお勤め先は年度末、決算という方も少なくないかもしれません。ぜひ実り多い締めくくりになりますことをお祈り申し上げます。

( ※編集部追記:当記事は2015年1月25日メルマガ配信した記事です)

カーガイの宿命「自動車税」の納付もその先に待ち構えている恒例行事ですね。日本では排気量ごとに区切られる税区分、エコカー優遇という名目で新車への買い替えを促進し、環境負荷が大きくなるから、と古いクルマは「懲罰的」な割り増しの自動車税が徴収されることになっています。これってどうなんでしょうか?何度考えても「?」マーク点灯でございます!もちろん国庫も余裕がある訳ではない、というか完全に「火の車」ですので、取れるところからはできるだけ徴収というスタンスは理解できます。

しかし、製造時の環境負荷を伴わない中古車ならではのアドバンテージもある訳で、その評価方法も疑問が残りますし、産業促進の観点と、サスティナブルな自動車産業の発展を考えた場合、古い車を閉め出すこと得策ではないような気がするのです。昔があって今がある。そういう理解が深まることで、今のクルマのよさが広まり、またクルマの魅力に気付く人もいるのではないか、そう思えてならないのです。もっとも、最大の理由は「古いクルマ乗ってる連中は税金あげたくらいでは手放さないだろうからあいつらから取ればいい」という政府の腹に対して、何の申し開きができるはずもなく、いたいところを突かれているという面はあるのですが。

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例えばドイツではH(ヒストリック)ナンバーというものが存在し、旧車を所有する人は優遇されているほどです。自動車産業で成長してきた国として、古いクルマに対して、文化的歴史的価値を見いだしているのです。個人の所有であっても産業遺産的な価値を国が認めているということになるのだと思います。そういった自動車産業の発展の背景は日本もドイツと比較的似ている、と言ってよいのではないでしょうか。

イタリアなどは、趣味性の高いクルマのプライオリティが高く、FIATなどでも比較的官能性能は軽視されていない仕上がりではないでしょうか。それは貴族が馬車の代わりに乗り始めた自動車がその国のクルマの水準の成長過程で支配的だったということかもしれません。その産業に国が依存していたというより、特権階級の人の「あの人とは違うもの」「走るからには負けたくない」そんな欲求を満たすクルマがかなり重要な位置を占めていたのではないでしょうか。

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それにひきかえ、ドイツも日本も「国民が食べていくため」の糧として、自動車産業は頼られてきました。作らなければ一般市民が食べていけないのです。そうした側面はその国のクルマのキャラクター形成では決して無視できないことだと思うのです。であれば、ドイツと日本スタンスはそんなに違わないのではないでしょうか。日本にも一台新車を買ったら二台目に古い車「(歴)ナンバー」とかを作ってそれは税制を優遇するとかすると、新車販売に旧車ユーザーを取り込めることが期待できる上に、暗黙裏に「複数所有するもの」ということを植え付けられ、一人当たりの平均納税額が増えれば悪くないと思うのですが。

クルマは人をアクティブにします。おでかけしたくなるでしょう。クルマを所有していることに「懲罰的税加算」をすることは日本の経済構造を考えればすべきではないと思うのですがいかがでしょうか。むしろ優遇して(結局は徴収しつつ)、休日を増やすことに似た経済効果を税収増と同時平行で実現する。そういうことはできないものか、よく考えたり、実は時々していたりするのです。

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