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車悦

更新2023.11.22

「クルマ好きライター」が書きたい「クルマ好きに向けた本」とは?

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中込 健太郎

編集部から「中込氏の書きたいクルマ好きに向けた本とは」というテーマをもらったのですが、重大なことを失念していました。小生、本を執筆したことなどないわけで、はて、どんな本を書きたいか、なんて思いを巡らせては見たところで、そもそも本を書くということとは何ぞや。そういったことがまったく欠落していることを少ししてから思い出して、なんともまぁお間抜けな話、と自分で突っ込んでしまいました。

まあ、そうは言っても何か読者に対して伝えたい事、言いたい事。ものを書くというのはこういう部分とイコールだと思っています。最近ではメディアの末席でクルマのこととか、クルマで出かけた時のことなどを書いている立場。そんなことが実際できたら素敵だなぁとは思っています。

どんな本が書いてみたいのか




で、本題のどんなことを書いてみたいか、ですが。どんなものを書きましょうか。クルマに乗っている方、あるいは興味あるけれどあんまりクルマに乗らないなあという方、どんなものを知りたいと思っているのでしょうか。ものを書く立場としてはそういう声に応えたい!とつい思ってしまいます。けれども、バイヤーズガイド的な話は書かれている方多いですしね。はて、どうしたものでしょうか。

クルマって一言でいうとなんですか?と時々聞かれます。これは実のところ非常に悩ましい質問で困ってしまいます。一言で言えたなら、もう書くことなくて、これ関連での執筆など等の昔にできなくなっていて、とうの昔にネタが尽きているに違いないからです。そして向き合えば向き合うほど、色々なことが見えてくるものです。きわめてメカニカルな、テクノロジーの塊、そんな工業製品でありながら、乗る人、旅をする人、もっというと自動車の恩恵にあずかっているすべての人と心でつながっているもの、ほかにはないですよね。こういうことは大変重要な要素ではないでしょうか。

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クルマはコミュニケーションの潤滑油


中でも最近、とくに強く感じているのは、クルマは共感をつなぐということです。クルマがあれば、もっと体験することができます。実際に出会ってその感動を共有することもできます。気持ちを行動に移し、思いを届けた人から感謝されることもあるでしょう。今風に言えばSNSの先にあるもの、99パーセント完結できるネット上で解決できないものを解決してくれるものなのではないかと思うのです。

そういう切り口でうろうろしていますと「全然クルマ好きではないんですが」といいつつ、「へぇー!」と魂のこもる感嘆がこぼれてしまうように使いこなしている方、もっともなクルマ選びをしている方、相当先を言っているセンスでクルマを楽しんでいる方が結構いらっしゃるものです。またクルマ好きの人がクルマ以外の仲間も含めて、コミュニケーションの潤滑油のように利用しているケースなどもあったりするものです。そうした事案や事例は紹介していきたいですね。

そして、たとえば松尾芭蕉の「奥の細道」をたどる文学旅行のような旅をするのもいいでしょう。あの時、芭蕉が見た以上にディープに、細かく、その魅力に、もっと簡単に短時間でもっと盛りだくさんに楽しめるはずです。でもたどるだけではもったいないかもしれません。全然心得はないですが、俳句読んじゃいますか。たどるのではなく「僕の細道」、自分で開いていくのもおもしろいのでは、などと思ったりするのです。



上手い下手ではなく、まあ下手でしょう。でも、その時間にその場所にいたからこそ見えたこと。その場所で何があったのか、歴史という膨大な情報を踏まえて観光ができることは後世に生まれたものの最大のメリットですね。その時代にクルマがあるって、もっと重く受け止めてもいい利点ではないでしょうか。

「ムダじゃない?」「意味がない?」とかいう阿保どもが多く、まったく連中のことを考えるとどっと疲れてしまう昨今ではありますが、正座させて2時間半お説教しても何も生まれませんよね。「いやいやそんなことはないのだよ」と示せるようなものを、ふとした瞬間に手に取ってぺらぺらとページをめくって、ほおお、これはよいねと思ってもらえるようなことをつづる。
本にするならこんなのはどうでしょうか。 随筆とは「筆の赴くままに」ということですよね、要は。誰しもが随筆家になれるプラットフォーム、クルマをはじめとしたパーソナルモビリティはそういうこともできると思うものですから。赴くままに出かけてみませんか、あなたのクルマで今度のおやすみ。待ち遠しければ今晩でも。あの丘の上で窓でも開けて星を見ながらコーヒーを淹れるとか。

なるほど本ですか、また出したくなってきましたね。(笑)

[ライター・画像/中込健太郎]

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