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ドイツ現地レポ

更新2023.11.22

普段と色が違うメルセデスのタクシーは、侘び寂びを感じる佇まい

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中込 健太郎

日本でも街を歩くとクルマばかり見ています。その中でもタクシー。なかなか見過ごせないのです。台数はかなり多いものの、そして概ね車種は限られてくるものの、一部珍しい車種のタクシーなどもあったりして。思いがけないクルマに路地を曲がるところまで追いかけて行ったりしたことも。なんだか改めて振り返ると子供のようですね。

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ドイツからの便りの中に、タクシーに関するものがありました。ドイツのタクシーというと、イメージとしては黄色、というかカスタードクリームのような美味しそうなお菓子(卵たっぷり、レモンも効いているかしら、クリームチーズとの相性も良さそう。。。なんだかチーズケーキのようなイメージですね。)のような色の車が多いかと思うと、そうではないものもあるのだそうです。特に地方、そのレギュレーションが適用されない地域もある、ことなのでしょうか。まあ、この大きな提灯、とは言わないのかしら。ルーフの上にタクシーであることを示す行灯というか、光は入らないのでしょうか。看板がありますからわからないということはないでしょうね。

去年、よもやま話にも書いたかも知りえませんが、ポーランドから旅行に来ていたカップルとトヨタ博物館で一緒になり、閉館後名古屋駅まで送ったときのこと、しきりに男性の方が英語で「どうしてタクシーには、あんなに古いクラウンを使っているのですか?乗用車ではもっと新しいものばかりなのに」というようなことを聞いてくるのです。初め私は何のことかわからなかったのですが、ほどなくして「クラウンコンフォート」のことだとわかりました。

日本ではクラウンを使うということに特別の意味があるのです。もてなしというか、文化の中に溶け込んだ問題として。そういう経緯でタクシーにもよく利用されますが、乗用車として販売されるクルマは高級で高価です。そこまでのものは必要ないのと、狭い日本の道では、もっと小ぶりでコンパクトなもののほうがいいので、タクシー用の専用のグレードがあり、それがもしかすると古く見えたのではないですか?というようなことをお話し(したつもりだが伝わったのかしら・・・心配)したら、かなりテンションが上がったようで、Wow!Amazing!などと言っていたのを思い出してしまいました。

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タクシー専用車っていうのが特には用意されていなくても、タクシー向きの仕様というのがあるのですよね。メルセデスベンツがすごいのは、あれほど世界中の人が高級車として認識するのに、、ほぼタクシー向けの仕様がベースだということ。この送られてきたクルマなどみてください。日本にはレギュラーモデルとしては、未導入の「エレガンス」のフロントマスク。どのエンジンかを判別するバッジなどありません。でもおそらく4気筒でしょう。左ハンドルの非力な4気筒モデル。そんなのを元気良くは知らせると、楽しいんだろうなあ、などと妄想してみたり。案外一番日本で縁遠いモデルかもしれません。ホイールキャップも、日本の用品カタログには掲載すらされていないのではないか。そんな雰囲気さえ漂わせます。

いいですか、皆さん。きっとメルセデスってそもそも原点はこういうクルマなんです。それで国境の国でタクシー捕まえて、アルプスの向こうとこっちを行ったり来たり。夜通し走って隣の国の街まで。そういうちょっとしたドライブを難なくこなす。そして乗る人にも疲労を強いない。そんなクルマだと思うのです。よく覚えておきましょう。素のメルセデス、なんだか侘び寂びを感じるのです。なんだか見ているだけで心が洗われるような心地さえしてくるから不思議ですね。

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