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ドイツ現地レポ

更新2023.11.22

縦目ベンツ250S/W108。この濃緑のボディがたまらない

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中込 健太郎

ドイツでは歴史的価値のあるクルマに敬意を評して、ナンバーに「H」とついたクルマは相応の優遇を受けられるということについて触れましたが、またまたドイツレポートで「H」ナンバーのクルマの情報が届きました。

(編集部追記:当記事は過去配信した記事の改定版です)

「H」ナンバーのメルセデス・ベンツ250SE、W108

メルセデス・ベンツ250SE、W108でしょうか。このヘッドライトの形状からすると、北米仕様かもしれません。もっとも入手できたパーツが北米向けのヘッドライトということもありますので、何ともいえないのですが。しかし何よりもこの濃緑のボディがすてきですね。きれいな色です。クルマのイメージカラーは、その一つにかつてのグランプリマシーンのナショナルカラーによるところも大きいのでしょうが、それでいくとシルバーメタリックは、典型的なメルセデスベンツの色の一色という認識も比較的一般的かもしれません。

しかし、ドイツ車に緑って個人的にはかなりよいマッチングだと思うのです。ヨーロッパの文化、文学、音楽など、芸術にも少なからず影響を及ぼしたのが「黒い森」と表現される、うっそうと広がる森でしょう。ドイツにもそんな森が広がるイメージが色濃く、森を駆け抜け、森と同化し、そこから抜け出てきたかのような雄々しきクルマたちには緑、それも深く輝いた濃いグリーンはとてもイメージに合うと思っています。

ましてキャビン、そしてルーフの大きいリムジンボディにこの色となると、厳か、「荘厳」と言っても過言ではないほどの迫力、畏敬の念すら覚える迫力があると思うのです。決してひけらかすことではなく、「今までこうしてきたよう」に悠然と佇むこの風情は、どんなマニアックとされるクルマが横に来ても、決して褪せることはないのではないでしょうか。

「H」ナンバーのメルセデス・ベンツ250SE、W108

このW108型は1965年から1972年まで製造されたクルマです。スタイルは一見キープコンセプトの要でありながら、W111の特徴であったテールフィンは廃され、より現代的なスタイルになっています。この代から2種類のホイールベースが用意されるようになります。W109の300SELではロングホイールベースを示すLが末尾につく。W108はコイルスプリングサスペンション仕様に対し、W109はエアーサスペンション仕様という違いがあります。

250はシリーズ中もっとも小さなエンジンを搭載したモデルながら、こういうモデルでこそ、まるでフランスの小振りなクルマに乗っているようなのどかな気持ちになるものです。このモデル自体には乗ったことはないですが、そんな印象と相まって、いつまでも元気にドイツの青い空のもとを走り続けてほしいものです。

[ライター/中込健太郎 カメラ/ドイツ駐在員]

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