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ドイツ現地レポ

更新2023.11.22

ドイツ発。ペットボトルのリサイクルが浸透する仕組みとは

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中込 健太郎

最近では日本でも分別収集が進み、燃えるゴミ、ビン・カン、そしてペットボトルくらいはコンビニや、日常のゴミ収集での分別でも普通に分別するのではないでしょうか。環境に対しては、日本よりも早くから取り組んでいたといってもよいドイツからは、そんなペットボトルのリサイクルに関するレポートが届きました。

PETボトルのリサイクルに関するレポート

ペットボトルの「PET」とはそもそも、ポリエチレンテレフタレートの略で、繊維からペレット状、またフィルムといった様々な形で、今や生活になくてはならない存在だといえるでしょう。これをふくらませて容器にしたものがペットボトルです。素材としても汎用性が高い上に、再利用することで、様々なものに姿を変えて活用できる、もはや立派な資源であるといえるでしょう。

(編集部追記:当記事は過去配信した記事の改定版です)

ドイツでは、「使えるものは回収して再利用する」という考え方がさらに浸透しているようです。例えば私たちが飲み物をかったりして、ペットボトルに入った商品を買うとすると、購入時にはその容器のデポジットが上乗せされた金額を払うことになります。使用後、その空の容器を持っていくとデポジットを返してくれるという仕組みです。

よく「お家に帰るまでが遠足です」という言葉を最後まで気を抜いてはいけないたとえで使いますが、まさに、ドイツではペットボトルの飲料を飲んでしまっただけでは消費行動が完結せず、「返却するところまで」が消費者の責任ということなのかもしれません。こうすれば確かにポイ捨ても減るでしょうし、社会として回収できるPペットボトルの量も増えることでしょう。

PETボトルのリサイクルに関するレポート

「協力してください」と呼びかけたり、「リサイクルしなければいけません」というべき論で、統制するような方法では、エコロジーのような活動は徹底することができないのかもしれない。そんな風に感じました。返却したら自分が払ったものがかえって来る。消費者の行動に対価が設定されていて、これを果たさない場合は割高な買い物をすることになる。システムとして説得力があるな、と感じさせる仕組みだと思いました。

日本でも昔はお酒、お醤油などは一升瓶(一升=1800ml入りのガラス瓶)に入っていて、これを買って空になっては酒屋さんに持っていくと瓶代を返してくれたものです。日本酒などはまだその名残がありますが、お醤油などは業務用も含めてペットボトルの利用が多くなりました。

しかし、こういったペットボトルはデポジットが設定されていて回収されるのではなく、「分別しましょう」と呼びかけられるにとどまっているのが実情でしょう。ドイツでは大きなスーパーなどには、ペットボトルのデポジットを回収する機械があり、その機械にペットボトルを入れるとお金が返ってくるのだそうです。機械がない店(ガソリンスタンド等)でも、店員さんにペットボトルを渡すと返金してもらえるのだといいます。

こうしたリサイクルを生活にとけ込ませる社会の仕組みがあれば、環境に対する意識も芽生えるかもしれません。いろいろ効率の問題もあるでしょうが、是非使えるものは大切に使う。こういう心構えは大切にしていきたいものです。

[ライター/中込健太郎 カメラ/ドイツ駐在員]

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