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ドイツ現地レポ

更新2023.11.22

古いクルマを大切に乗る国民性。オランダのハネベンことメルセデス・ベンツ(W110)が発する空気感

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中込 健太郎

旧車は断然オランダ物がいい、という人もいるようです。気候が割と温暖で、豪雨に見舞われることも少なく、保存に適するということは確かにありそうです。それ以外にも、自国で長いことクルマを生産してこなかったために、輸入に頼らざるを得なかったので「自動車はぜいたく品」という感覚が、オランダの人の心の根底にはあるというのです。



要は「大切に乗る人が多い」ということになります。例えばやっと手に入れたクルマ、雨風を防ぎながら移動できるものであるはずです。それが大切なクルマであれば、雨の日はガレージにカバーをかけてしまっておく、という人も少なくなかったのだといいます。なんだか本末転倒な気もしますが、そのくらいクルマを大切にする国民性といえます。それならば、確かにいい個体が見つかりそうですね。

ドイツからの便りの中に、ハネベンの写真がありました。羽田空港で売っている空弁の話ではありませんよ(笑)。テールフィンが象徴的な乗用車、メルセデス・ベンツ(W110)です。思えば1900cc/2000ccエンジンを搭載したW110は、現代でいうところのCクラスの始祖と言えるかもしれません。メルセデス・ベンツ(W110)は、ガソリン車とディーゼルエンジン車を用意する当時の意欲作でした。



丸目のライトは愛嬌すら感じさせますね。そしてこのボディカラーも素敵です。ブルーのボディとルーフの部分がホワイトになっています。こういう仕様も、オランダ仕様らしいといえばらしいかもしれません。その「せっかく買うなら」という思いがクルマに込められている。そんなオリジナリティあふれる仕様の個体が多いようです。

外装もさることながら内装もきれい。今までどんな人が乗ってきたのでしょうか?そして、どんな思い出を運んできたのでしょうか。自分の愛車だし、せっかくならオリジナリティあふれる、しかもポップなカラーリングのクルマを。そして大事に長く、いつまでも乗り続ける。そういうカーライフ、少なからず憧れます。



でもここへきて、オランダに生息する旧車、割とモノがいいという評判を聞きつけて日本に持ち込む人もいるようです。当然古いクルマを大切に乗る国民性なら、旧車を得意とするメカニックも多数います。そういった点からしても、コンディションが保たれやすい。こうなると、気候や風土の問題ではありません。

こういうのを見ていると、工業製品である自動車、機械ですが、どこでどんなふうに使われて、どんなところで使用されていたか。それによってコンディションや、放つオーラさえも変わってくるのですからクルマって不思議なものですね。

[ライター/中込健太郎 画像/ドイツ駐在員]

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