伝説のはじまり。一度も途切れることなく生産が続けられる「フォード・マスタング」の初代モデルにドイツで遭遇!

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初代フォード・マスタングが革新的だったポイントはいくつかありますが、その中の一つが「フルチョイスシステム」と呼ばれるセミオーダーシステムの採用です。マスタングは若者にも手が届くように、他車からの流用パーツを増やし、開発コストを減らし、標準装備を質素にして、車両本体価格を低く抑えました。その代わりに、オートマチックトランスミッションやホワイトリボンタイヤ、ビニールレザーシートなどの豊富なオプションを用意し、エンジンも直列6気筒からV型8気筒エンジンまで排気量別に選べるようにしたのです。その結果、年間目標販売台数10万台のうち、発売初日だけで2万2千台を受注。発売後1年間で目標の4倍以上の41万7千台を売り上げる、驚異的な人気を誇りました。

同一コンセプトで、現在まで生産が継続

写真の個体のサイドには「289」のバッジが貼られていますが、これは排気量を示すものです。289立方インチ、つまり4.7リッターのV8エンジンを搭載しています。チューニングは203PSから275PSまでいくつか用意されていたので特定はできませんが、アメリカ車としてはコンパクト(それでも全長は4.6m超!)で軽量なボディを走らせるには十分な動力性能でしょう。

初代フォード・マスタングが大成功を収めたのをきっかけに、他ブランドも同じコンセプトのクルマを多数市場に投入しました。いわゆるマッスルカー、ポニーカー時代が幕を開けます。2ドアクーぺスタイル、(アメリカ車としては)コンパクトなボディ、V8エンジン、FRといった特徴を持つポニーカーたちは結局、時代の流れで淘汰され消えていきましたが、フォード・マスタングだけが現在まで一度も生産中止になることなく生き続けています。

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この記事の筆者:守屋 健

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