カーシェアリングは一過性のブーム?技術革新で人が「クルマを買わない」時代が到来するか

最終更新日: 公開日:2017-05-18 | Posted in ドイツ現地レポ by

「カーシェアリングは10~15年後には消えている」。ダイムラーのリサーチ・システム開発部リーダー、アレクサンダー氏が先日放ったこの言葉が、最近ドイツで話題となっています。同氏曰く、カーシェアリングは「一過性のブームにすぎない」とコメントしたのです。

ダイムラーが展開しているカーシェア事業「car2go」は、今やドイツ都市部ではどこでも見かけるようになり、現在の日中利用率は80%以上となっています。それでも、ダイムラー側が言うように、カーシェアリングは本当に近年で衰退してしまうビジネスなのでしょうか?

モノを持たないというよりは、合理的かつコンパクトになってきたと感じられる時代となりつつあります。書籍、パソコン、電話、テレビ、これが今ではスマホやタブレット1台あればなんでもできてしまう。買い物ですら、重い荷物をクルマに積んで走らずとも、複数の店をはしごせずとも、クリック1つですべてまとめて届けてもらえるようになりました。そして「シェアエコノミー」の考えに基づき、クルマもシェアする時代です。そこで、本来であれば1台でも多くクルマを売りたいはずの自動車メーカーも、このカーシェアリング事業へ積極的に参加するようになってきました。

ダイムラーが意図しているのは今のカーシェアブームの衰退だけではなく、昨今のクルマの在り方も指しています。このカーシェアブームで、クルマが所有から共有される時代になりつつあります。そして将来は、自動運転車の普及で「自分で運転する」プロセスがなくなり、今のカーシェアリング自体も共に衰退していくだろうということです。

現在のような、自動ブレーキ、自動駐車などの半自動運転車は増えつつありますが、完全自動運転車は実用化・・・ましてや量産化にはまだ遠い話で、早くとも10年は先ではないでしょうか。しかし、普及すればクルマの価格帯は今よりさらに上がることは間違いありません。そうすれば、マイカーを買い渋る人も増え、結局カーシェアリングは自動運転時代になろうとも生き残れるのではないか?とも考えられます。

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この記事の筆者:NAO

在独6年目のライター。Current Europe GmbH (ドイツ現地法人)所属。ドレスデン工科大学修士課程を修了し...