クラシックカーオーナーにとって貴重な情報交換の場。歴史あるイベントの裏側とは?

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筆者にとってこの時期の恒例行事といってもいい、「トヨタ博物館クラシックカーフェスティバル」に今年も行ってきました。トヨタ博物館クラシックカーフェスティバルも第28回となり、歴史のあるイベントとなったのですが、実はこのイベント1990年の第1回から筆者が毎年通い続けているイベントでもあります。

今回は、参加者交流会の様子を中心にレポートをお届けいたします。

最近はクラシックカーイベントも増えたが昔は少なかった

今では毎週どこかでクラシックカーイベントが開催されていますが、当時はまだクラシックカーイベント自体が珍しく開催情報を見つけるのも困難で、長久手市で開催されるこのイベントは地元で開催される貴重なイベントでした。第1回当時、中学2年生の13歳にして既に免許取得後は国産クラシックカーのスバル360を愛車にすることを夢見ていた筆者にとって、100台近いクラシックカーが集まって実際に走る姿を見る事ができるというのはまさに桃源郷のような光景でした。

そしてその第1回のイベントのステージイベントで車両紹介のリクエストがあったときに、筆者が「スバル360が見たい」とリクエストしたのが運命を変えた瞬間でもありました。当時、13歳の少年がまさか「免許を取ったらスバル360に乗りたい」と口にするとは参加者の誰もが思っていなかったようで、会場が騒然となった事を記憶しています。スバル360のオーナーばかりか、他の車両のオーナーすらも「これで、もう自分達の愛車の将来は安泰だ」という安堵の顔をしていたのを記憶しています。その後毎年このイベントには通いつめ、念願のスバル360購入後にはエントリーも果たし、ついには第1回からイベント運営に関わってるとある方からは「このイベントの主」という言葉まで頂戴するに至りました。

そして縁あってカレントライフで執筆の仕事をさせていただく身になった事で、「参加者」としてだけでなく「プレス」として取材する立場でこのイベントの会場に立つ日が来ようとは、第1回のころの少年時代の筆者からすれば夢のような話でしょう。今年はそんな事を思いながら、前日の参加者交流会の会場であるトヨタ博物館に愛車のセリカLBで乗りつけると、早速駐車場には翌日のイベント本番を待ちきれないでいるであろう参加車両が駐車場に控えていました。

イベント参加を控えた参加車両が次々に集まってきて情報交換が始まる


▲ちなみに大阪5ナンバーのポルシェ912は現在のオーナーの親戚が新車当時から所有していた車両だそうです


▲ちなみに、筆者がもしポルシェに手を出すとしたらあえて、911ではなく4気筒OHVの912でパワーを目いっぱいまで使い切るという愉しみ方もいいよなぁと思っています


▲翌日のイベント参加を控えた参加車両が次々に集まってきます。ちなみにチェリーの前で歓談しているのは、奥のMS50型クラウンピックアップのオーナー(左)と筆者の友人でMS50クラウンオーナーズクラブ代表の赤倉氏(生憎今年はエントリーに漏れてしまったとの事)

同じ車種のオーナーというだけですぐに打ち解けあうことが出来るのがクラシックカーイベントの醍醐味かもしれません。クラシックカーオーナーにとってはクラシックカーイベントは貴重な情報交換の場でもあります。早速何をどう直したか、どこにどんな部品を使ったかを話し合っていました。

筆者にとって一番思い入れのあるクラシックカーイベントに一参加者としてだけでなく「報道関係者」として来場する日が来たというのは、なんとも感慨深いものがあったと同時に身の引き締まる思いでした。

布垣トヨタ博物館館長、挨拶でクラシックカーについて語る

冒頭の布垣トヨタ博物館館長の挨拶では、愛車の維持に苦労している参加者方に対して、

「よく日本の自動車メーカーはクラシックカーに冷たいのではないかという深刻な相談を受けます。これはトヨタだけでなく日産さんやホンダさんとも何とかしたいという話はしています。日本はフォードT型のようにクラシックカーのユーザーが多いわけでは無く、まとまった部品の生産数が見込めないという部品サプライヤーにとっては難しいという事情があります。それでも部品供給の体制は作りたいと思っています。是非みなさんが明日のイベントでクラシックカーの愛好家がこれだけたくさんいるということをアピールしてください。トヨタ博物館クラシックカーフェスティバルもクラシックカーを文化として盛り上げるイベントにしたいと思っています。」

という旨の心強い言葉を聞くことができました。

近年、各国産車メーカーから相次いで旧型車の部品供給の再開のアナウンスが流れたことが話題になっていますが、決して話題集めのパフォーマンスではなく本気でクラシックカーの保存にメーカーが取り組み始めたということを布垣館長の言葉から改めて実感することが出来ました。近い将来トヨタのディーラーの工場で新型のクラウンがデータロガーで納車点検を受けている隣で、観音開きのトヨペットクラウンがエンジンフードを開け、昔ながらの方法で熟練のメカニックがドライバーを耳にあてて不具合箇所を診断している……そんな未来が来る事を願いたいものです。

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この記事の筆者:鈴木 修一郎

愛知県名古屋市在住。幼少期より自動車が好きで、物心着く前から関心の対象はニューモデルよりもクラシ...