最高のロケーションと名車たち。第5回ノリタケの森クラシックカーフェスティバル

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前回のトヨタ博物館クラシックカーフェスティバルのイベントのレポートに続いて、今回は第5回ノリタケの森クラシックカーフェスティバルのレポートをお届けします。

この時期、東海地区はクラシックカーイベントのイベントラッシュの時期で、週末になると毎週のようにクラシックカーイベントが開催されています。この日は他にも隣県の静岡県磐田市のヤマハ袋井テストコースではトヨタ2000GTの50周年記念イベントがあり、この翌週にはガルフノスタルジックカーフェスティバル名古屋(生憎、こちらは所用で行けませんでしたが)も開催されていました。

前週のトヨタ博物館クラシックカーフェスティバルに続いてこの日も雲一つない快晴。ノリタケの森(http://www.noritake.co.jp/mori/)はノリタケカンパニーのレンガ造りの旧工場跡地を利用した公園で、名古屋駅周辺のオフィス街のすぐ近くの立地でSEGES(シージェス)の「都市のオアシス2017」に認定される等、名実ともに都会のオアシスと呼ぶにふさわしいロケーションです。


▲会場に着くといきなり荘厳なクルマがお出迎え。例のダブルヘルカルギアマークのグリルでは無かったのでわからなかったのですが、1949年型シトロエン11BLトラクシオンアヴァンです

先日のトヨ博のレポートでも書きましたが、戦後すぐに相次いでボディとフェンダーが一体化したフラッシュサイドボディの新型へ移行したアメリカと違い、戦禍の爪痕の残るヨーロッパでは戦後もしばらくはフェンダーが独立した戦前型の車両を継続生産していました。とはいえ、トラクシオンアヴァンは1930年代のクルマながら既にモノコックボディにダブルウィッシュボーンサスペンションを採用、駆動方式はそのままシトロエンの前輪駆動車の名称同然となってしまった「トラクシオンアヴァン」(前輪駆動方式)、外観こそ旧態依然としていても機構的には、現在のクルマにも通じる高度なものであり、それゆえに23年(1934~1957年)に及ぶロングライフが可能だったのかもしれません。


▲1969年フェラーリ365GT2+2

筆者はスーパーカーブーム以降に育った世代なので、フェラーリといえば真っ赤なクサビ型ボディリにトラクタブルライトのミッドシップスポーツカーのイメージが強いのですが、こうしてみるとこの時代エレガントなフェラーリも悪くない物です。

ワイヤースポークにセンタースピナーロックのホイールが何とも優雅ですが、この丸いテールランプと左右2本出しのデュアルマフラーは紛れもなくフェラーリです。余談ですが昔、筆者の母がフェラーリ328の丸いテールランプを見て「あんなスカイラインあったっけ?」といい放った事があります。(苦笑)


▲1959年型ジャガーXK150S

1950年代末期になっても依然、戦前型の独立型フェンダーのデザインを頑なに踏襲しているあたりにイギリスらしさを感じます。

その、古典的スタイルとは裏腹にJAGUARの刻印入りのセンターロックスピナーのワイヤースポークホイールの向こうには当時最新のメカニズムであっただろう4輪ディスクブレーキが覗かせています。

エンジンは3.4Lの250馬力当時としてはこの風貌からは想像もつかない俊足マシンだったのではないでしょうか?スカイラインGTを最初に「羊の皮を被った狼」と評した三本和彦氏によると、このいい回しはイギリスで使われていたとのことですが、確かにこのクルマをみるとそれも納得ができます。


▲1964年ジャガーEタイプロードスター

往年のジャガーといえばこれを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?筆者自身、子供の頃読んだ自動車図鑑の各自動車メーカーの来歴の紹介ページのジャガーカーズの創業者サー・ウィリアム・ライオンズがEタイプの横に立っている写真が印象的で、昔のジャガーといえばEタイプというイメージがずっと残っていました。

本当にため息が出る美しさです。実は筆者自身、真っ赤なEタイプにはちょっとした思い入れがあります。筆者が社会人になりたての頃、まだ仕事に慣れるのにも苦労していた中、夕暮れ時、客先から会社へ営業車を走らせていたとき、真っ赤なEタイプクーペが追い抜いて行って、夕日の中に照らし出された真っ赤なEタイプクーペの美しさに深く感銘した事があります。あの時ジャガーの事をあえて英語風の発音で「ジャグァ」とか「ジャギュア」と呼びたくなる人たちの気持ちがよくわかりました。


▲年式を確認するのを失念してしまいましたがモーガン4/4

現在もなお、戦前型のこのデザインのまま当時と全く同じ手作業による製造工程で生産が続けられ「イギリス自動車産業の奇跡」ともいわれるクルマです。但し、新車で買えるといっても基本構造は1936年から変わっていないので、やっぱり「クラシックカーに乗るのと同じ覚悟」がいるようです。


▲1986年型パンサーJ72

アラフォー以上の輸入車好きの方ならパンサーと聞いてピンと来る方も多いのではないでしょうか?1980年代までは「ちょっと変わったガイシャ」として結構知られた存在だったと思います。筆者が読んでいた自動車関連の児童書にもクラシックスタイルのクルマを作る自動車メーカーとしてパンサーはモーガンやケイターハム、エクスカリバーと並んでよく紹介されていた記憶があります。

昔はSSジャガーのクラシックカーをモチーフにしたレトロデザインの新車(意地悪ないい方をすれば模造品)だったはずのパンサーも30年もたつとレトロデザインの新車にも相応の歴史ができていつしか本物のクラシックカーになると思うとなんとも不思議なおもむきがあります。


▲こちらも年式がわからなかったのですが1950年代後半と思われるディムラーのフーパーボディ架装車

自動車メーカーが作ったベアシャシーに顧客が注文した仕様のボディを外注のコーチビルダーが架装するという手法で高級車が作られていた古き良き時代の最後のクルマです。

ディムラーは後にジャガーに吸収され、ジャガーとはバッジエンジニアリングの姉妹車になってしまいますが、かつては英国王室に御料車を納入したり、日本でも大正天皇即位時に日本初の御料車として採用されるなど格式の高いブランドです。

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この記事の筆者:鈴木 修一郎

愛知県名古屋市在住。幼少期より自動車が好きで、物心着く前から関心の対象はニューモデルよりもクラシ...