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更新2017.03.01

トミカ人気は今やオーバーヒート寸前?最新作から40年前の外国車シリーズまで、その魅力に迫る

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北沢 剛司

1970年の誕生以来、日本の男の子たちになくてはならない存在となったトミカ。少子化に伴う需要低下どころか、近年は新製品が即日完売するほどの人気ぶり。積極的に情報を入手しないと買えないほどの勢いがあります。そこで今回は、新製品のランボルギーニ・チェンテナリオを紹介するとともに、40年間にわたる外国車トミカの歴史に触れたいと思います。

トミカ TOMICA

人気モデルの初回特別仕様は即日完売?



トミカのラインアップは、現在1台450円(税別)の基本シリーズが120種類、1台900円(税別)のロングタイプが20種類、さらにキャラクター系のドリームトミカの20種類を加えると、合計160種類にも上ります。その中から数車種がランダムにモデルチェンジされ、毎月第3土曜日に新車が発売されます。

新車のなかで毎回人気を集めているのが初回特別仕様です。文字通り初回のみ生産されるこの仕様は、通常品のようにリピート生産されないため、毎回人気が集中します。特にスポーツカーの場合は発売日に即完売になる場合もしばしば。2017年2月18日に発売されたランボルギーニ・チェンテナリオも例外ではなく、初回特別仕様はあっという間に店頭から消え、ネットオークションでは定価の倍近い価格で取り引きされています。

トミカ TOMICA
▲左:ランボルギーニ チェンテナリオ(品番:81)
▲右:ランボルギーニ チェンテナリオ(初回特別仕様)(品番:81)

ランボルギーニのトミカは人気が高いため、今回の初回特別仕様もほぼ瞬殺でした。とはいえ、実は通常品の方が黄色のコントラストカラーが細かく彩色されているため、手間がかかっています。いずれにしても、子どもに手渡すのが惜しくなるほどの出来栄えといえるでしょう。

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40年前に誕生したトミカ外国車シリーズ



現在人気沸騰中のトミカですが、その歴史は1970年に6車種を発売したことに始まります。当初は「黒箱」と呼ばれる黒と黄色のパッケージが印象的でした。その後、1976年にはトミカ外国車シリーズが登場。こちらは青と白の鮮やかなパッケージが特徴で、国旗もあしらわれていました。ちなみにこの外国車シリーズのパッケージは「青箱」と呼ばれています。それまで国産車しか興味がなかった筆者にとっては、このトミカ外国車シリーズの登場が、外国車に興味を持ち始めるきっかけとなりました。

トミカ TOMICA
▲左:ポルシェ 911S(品番:F3)
▲右:トヨタ 2000GT(品番:5)

黒箱のトミカは子どもの頃によく遊んだ記憶があり、今でも懐かしさで胸が熱くなります。その後登場した青箱のトミカ外国車シリーズも実に40年前の製品であり、もはや骨董品の域に入っています。

トミカ TOMICA
▲フィアット 131 アバルト ラリー(品番:F11)

青箱も黒箱と同じように、パッケージの表と裏で日本語と英語表記のダブルフェイスとなっていました。写真のフィアット 131 アバルト ラリーは、左が1stモデルで、右は3番目のカラバリモデルです。

トミカ TOMICA
▲キャデラック フリートウッド ブローアム(品番:F2)

青箱は途中からパッケージ上面にバーコードが印刷されるようになり、箱のバリエーションが存在します。ちなみに手前のミニカーは右側の箱に入っていたもの。左側の箱にはグリーンメタのミニカーが入っているのですが、若気の至りで色を塗り替えてしまったため、撮影は控えました。

トミカ TOMICA
▲左:グレイハウンドバス MC-8(品番:F49)
▲右:シボレー コルベット スティングレイ(品番:F21)

トミカ外国車シリーズには、乗用車だけではなくバスやトラックなどのはたらく自動車も登場しました。また、右側のコルベットは、標準スケールのひとつでもある1/64スケールでつくられています。実車の全長と箱サイズでスケールが決まるトミカのなかで、1/64スケールは貴重な存在です。

トミカ TOMICA
▲左:キャデラック セビル(品番:F45)
▲中:リンカーン コンチネンタル マークIV(品番:F4)
▲右:ダッジ コロネット カスタム スタンダード(品番:F9)

当時はボディのディフォルメを行なっていなかったため、アメリカ車は細長いボディが特徴的でした。中央のリンカーンは、パッケージではなぜか「フォード」と記載されています。

トミカ TOMICA
▲左:オースティン タクシーキャブ(F56)
▲中左:モーガン プラス8(F26)
▲中右:ジャガー XJ-S(F68)
▲右:ロータス エスプリ(F24)

イギリス車も魅力的な車種が揃います。なかでもロータス エスプリは、リトラクタブルヘッドライトが開閉するつくりのため、写真でも開けた状態にしてみました。

トミカ TOMICA
▲左:ルノー4 フルゴネット(品番:F12)
▲右:ルノー5 ターボ(品番:F25)

写真のフランス車はルノーだけですが、シトロエンでは2CVとSM、Hトラックがつくられました。反面、プジョーは製品化の機会に恵まれず、トミカ初のプジョー車は、なんと2012年に発売されたプジョー RCZでした。写真左のルノー4 フルゴネットは、青色で成形されたシャシーとボディのマッチングが絶妙です。

トミカ TOMICA
▲左:ポルシェ 356 スピードスター(品番:F9)
▲右:ポルシェ 911S ポリスカー(品番:F16)

ポルシェは当時から人気があり、写真のロードカーだけでなく、レーシングカーのポルシェ935/936/956などもつくられました。「西ドイツ車」と記載されたパッケージに時代を感じます。

トミカ TOMICA
▲前列左:フェラーリ 308GTB(F35)
▲前列中:ランボルギーニ ミウラ(F40)
▲前列右:ランチア ストラトス(F27)
▲後列左:フェラーリ BB 512(品番:F57)
▲後列中:ランボルギーニ チータ(F65)
▲後列右:マセラティ メラクSS(F45)

トミカ外国車シリーズの華は、やはりスーパーカーブーム全盛期につくられた製品たち。なかでもランボルギーニ チータは、箱サイズギリギリの大柄なボディが魅力でした。

外国車シリーズの終了。そして現在の赤箱へ



トミカ TOMICA
▲左:メルセデス ベンツ 450 SEL(品番:87)
▲右:メルセデス ベンツ Cクラスタイプ(品番:92)

一時は70種類までつくられたトミカ外国車シリーズも、1983年には40種類に縮小されて品番が変更になりました。さらに1988年には国産車と統合され、合計120台のラインアップに整理されたのです。左のメルセデス ベンツ 450 SELは、もともとF7の品番で販売されていた外国車シリーズでした。この頃にはパッケージも現在と同じ「赤箱」になり、トミカ外国車シリーズの個性は失われてしまいました。

また右側の製品は、W202のメルセデス ベンツ Cクラスを製品化したもの。実はこの頃までの外国車トミカはメーカーの製品化許諾を得ないでつくられていたため、一時期トミカから外国車がほぼ絶滅した時代がありました。パッケージに「Cクラスタイプ」と書かれているのは、まさに上記の理由のため。同じ頃につくられたレンジローバーも同様に、「レンジローバータイプ」と記載されていました。

トミカ TOMICA
▲左:ポルシェ 959(品番:120)
▲右:ポルシェ 959 パトロールカー(品番:106)

赤箱時代にはポルシェ 959も発売されました。右側のポルシェ 959 パトロールカーはもちろん架空の存在です。

トミカ TOMICA
▲左:ランボルギーニ ムルシエラゴ(特別仕様トミカ No.15)
▲右:ランボルギーニ アヴェンタドール LP700-4 東京オートサロン2017

2004年に発売されたランボルギーニ・ムルシエラゴは、メーカーの製品化許諾を得てつくられた外国車トミカでした。なかでも写真の特別仕様トミカは、現在1万円台後半から2万円程度で取り引きされるほどの人気モデルとなっています。

そんなランボルギーニ人気を反映するように、ランボルギーニ アヴェンタドール LP700-4が東京オートサロン2017開催記念トミカのひとつとして登場。会場では、この開催記念トミカ購入のために長蛇の列ができました。

トミカ TOMICA
▲左:トミカプレミアム ランボルギーニ・カウンタック LP500S(品番:10 価格:税抜800円)
▲右:トミカプレミアム ランボルギーニ・カウンタック LP500S(タカラトミーモールオリジナル 価格:税抜800円)

写真は「トミカプレミアム」として発売中のウルフ・カウンタックです。2015年に開始された「トミカプレミアム」は、トミカから派生したハイディテールコレクションモデル。既存のトミカの金型を流用したハイグレード品ではなく、新たに金型を製作して製品化しているこだわりのシリーズです。専用設計のホイールと細かい彩色により、普通のトミカとは別物の質感を感じさせます。

このように40年以上の歴史を持つトミカの外国車モデルは、子どもから大人まで幅広い層を魅了する存在であり続けています。今後も注目車種の製品化が予定されているため、ますます目が離せなくなるのは間違いないでしょう。

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