ドライブ
更新2023.11.22
素朴な定食屋さんのちょっと盛りがいい感じ!千葉市にある「二丁目食堂」のオムライス
中込 健太郎
その意味では東京オートサロンなどもこの類でしょう。年明け早々、車関連のイベントはオートサロンから。そんな雰囲気すらありますね。ここに行くとメーカーの方、メディア関係者など、自動車関連の業界の方に多数お目にかかります。自動車を通じて知り合った友人も多数出かけるイベントですので、この場で「今年もよろしくお願いいたします。」そんな挨拶をすることも少なくありません。(もともとは私の自動車趣味の方向性とはまったく違っていたのであまり行かなかったのですが、熱い思いのぶつかり合いではモーターショー以上。そんなこともあり、会期をいい加減延長してもらいたいとさえ思うほどです。)
なんとも渋い雰囲気の漂う「二丁目食堂」
オートサロンは幕張メッセで開催されます。オートサロンくらいになると千葉周辺に宿をとることも少なくありません。ですので、千葉で食事をする機会も多くなります。今年のオートサロンで地元に精通するライター仲間のSさんに連れて行ってもらったのが二丁目食堂でした。千葉の街の中にあるなんということのない食堂ですが、とにかく安くておいしい。そして盛りがいいのです。「中込さん大食いだから」と言われて、それもどうかとは思うのですが、連れて行かれた千葉市中央区にある二丁目食堂。
ふわふわでもトロトロでもない。普通の薄焼き卵ででも攻撃力は強いのがオムライスなんです。デミグラスソースでなくていいのです、というか「ケチャップであってほしい」くらいです、むしろ。その点こういうお店でこそ頼みたくなる、期待が大きくなるのがオムライスではありませんか!!
「元祖オムライス」的な二丁目食堂
そしてまつことしばし。出されたオムライスは、期待通り。そのアピアランスを目の前にしただけで、思わず笑みがこぼれるオーソドックスなオムライス。卵の上のケチャップは楽しげにスラロームしているではありませんか。それを少し卵に伸ばし。薄焼き卵にスプーンを入れます。中にもたっぷりのケチャップライス。中がチキンライスであれば卵と鶏肉ですから親子丼の別解釈のようなものとみることもできますが、それよりはケチャップをまとったチャーハンに近いでしょうか。うまいうまいと言いながら、あっという間にオムライスは姿を消してしまいました。ごちそうというのはうまいだけでもダメ。盛りもよくないと。
しかし、傍若無人にもったいない過剰な盛りには魅力を感じないものですね。でもちょっと盛りがいい、こういう素朴な定食屋さんのちょっと盛りがいい感じなのは、人情や、優しさや思いやりを感じるものです。その量自体に「作り手の思いやり」みたいなものを感じさせるこういうオムライス、私はとても好きなのです。
▲野菜がたっぷり入ったタンメンはオムライスの後でもさっぱり食べられてしまいます
そしてこの日はつい魔がさしてタンメンも追加発注。空腹には勝てませんでした。積もる話に勢いも付き、その日見たオートサロンの振り返りとか、どこのブースに何があった、とか情報交換をしたり。仕事抜きで行きたいなあと思ったりもしますが、こういう「クルマのイベントに追い掛け回される感じ」も悪くないものですね。
[ライター・画像/中込健太郎]