いわゆる「Sタイヤ」のスポーツタイヤテストで見つける高性能タイヤとは?

最終更新日: 公開日:2015-09-16 | Posted in ドイツピックス by

セミスリックタイヤと呼ばれるSタイヤとは、公道を合法的に走行することが可能であるレース用タイヤのことで、主にスポーツカーに使用されることが多いようです。スポーツタイヤの安全性をチェックするため定期的にテストが実施され、各タイヤメーカーがエントリーし、客観的な評価を得つつ、さらなる製品改良につとめているのです。今回ご紹介するのは、今年行われたドイツのスポーツアウト社が主催しているスポーツタイヤテストでの結果です。

テストは3社の製品から選ばれました。今回は、ダンロップのスポーツマックス レース、ミシュランのパイロットカップスポーツ2、ピレリPゼロ トロフェオRというラインナップです。以前エントリーしていたTOYOタイヤのプロクセスR888や、ヨコハマのアドバン A048などはすでに古いモデルであり、後継モデルはしばらく出ないだろうという判断から、残念ながら今回は審査対象からは外されました。テスト車には、フォルクスワーゲン ゴルフRが使用されています。

今回のスポーツタイヤテスト2015で、最良の精度と結果、信頼性を確保するための実験を複数回行い、すべての条件において各製品が所定のパターンに応じて10点満点で評価されました。通常のスポーツカーの夏用タイヤテストでの評価割合は、「50%:乾燥した路面、40%:濡れた路面、10%:転がり抵抗やノイズのある路面」で配分され、それをクリアしたものをセミスリックタイヤと呼ぶことができます。しかし、今回スポーツアウト社は、評価配分を「70%:乾燥した路面、20%:濡れた路面、10%:環境・耐久性」に設定して行いました。

セミスリックタイヤは使用しなくても劣化スピードが早く、寿命が短いのが特徴です。そしてセミスリックおよびスポーツタイヤは溝が少ないため、水が大敵です。タイヤメーカーも、雨の場合は特に注意して慎重に走行することを促しています。これはセミスリックタイヤを使用するユーザーにとって周知の事実といえるでしょう。そこでまず考えなければならないのは、乾燥路面での安全性の問題であるとスポーツアウト社は考え、今回のテストでは上記のような条件制限をかけたのでした。走行条件が都度変わっても、最高のグリップ力と安全性を持つスポーツタイヤを探し出そうという思いでテストが実施されました。

まず初めに行われたのは、濡れた路面での走行テスト。濡れたコース上を時速100km/hで走行し、停止線でストップするようにブレーキをかけた場合でのテストを行います。まず別に用意したピレリ製セミスリックタイヤで実験したところ、停止線より56メートルも超えての停止しました。その後、ピレリの最上級スポーツタイヤである、Pゼロ トロフェオRで走行した場合は、停止線より10メートルのオーバー。ダンロップは13メートル以上オーバーという結果になりました。

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この記事の筆者:NAO

在独6年目のライター。Current Europe GmbH (ドイツ現地法人)所属。ドレスデン工科大学修士課程を修了し...