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ドイツピックス

更新2017.04.10

レース史の伝説「ポルシェ917」 シャシーナンバー001の超希少モデルが競売へ

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NAO

20世紀のモータースポーツ史でも伝説と言うにふさわしい「ポルシェ917」が今年2月に開催されるSothebyオークションに出品されることが明らかになりました。917は908の後継と呼ばれ、1970年にはル・マン24時間レースで初めて優勝し、ほかにも数多くの輝かしい功績を残してきたモデルというだけあって注目が集まっています。



生産はたったの13台。希少価値の高い「001」


今回競売に上がるのは1970年製、シャシーナンバー001のプロトタイプ「917/10 Can-Am-Spyder」。シャシー001番はシリーズでも初めに生産された13台のみに付けられたもの。実際のレースには出場しておらず、走行テストプロジェクトのために開発されたモデルです。開発期間中は4.5リッター/5リッターターボ、5リッター自然吸気エンジンなど様々な異なるモーターを組み込んで実験されてきました。

同モデルはドイツ国内3カ所で合計16か月間のテストプログラムを終えたのち、ポルシェがメンテナンスを行い売却へ。1972年に初めてこのモデルをレーサーであるウィリー・カウセンが購入し、欧米の様々なレースに出場してきました。特にCan-Amシリーズ(カナディアン・アメリカンチャレンジシリーズ)では良い功績を残し、ターボチャージャーを搭載した917/10Kでペンスキーチームのジョージ・フォルマーが5勝してシリーズチャンピオンを獲得。マクラーレンをついに破った悲願の優勝で有名となりました。そのために今回のモデル名も同大会にちなんだものになっています。その後1997年にレースを引退し、所有者が2度変わった間もレストアが施され、イベントやモーターショーに展示され現在に至ります。

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レストア後スペック&落札価格にも注目


レース出場時は1150馬力というモンスター級のパワーでしたが、レストア後の出品モデルでは600馬力に。5.4リッター空冷式水平対向12気筒、ボッシュ製ガソリン噴射装置、5速ギアはそのまま保たれ、Can-Am時代の規定であった2シート仕様のままであるのも特徴です。右ハンドル、ドイツ語で書かれたコックピットのスイッチ表記、アクセルペダルも当時のままの鉄製で残しているクラシカルさも注目すべき点ではないでしょうか。

伝説の917、そしてレア度の高いシャシーナンバー001というだけあって、予想される落札価格は460~550万ドル、日本円にしておおよそ6.2億円。気になるオークションは近く2月8日、フランス・パリにて行われます。落札額がどこまでいくものか、楽しみですね。

出典・参照元:http://www.auto-news.de/

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