Euro6規定で窒素酸化物の排気量を大幅削減へ、注目の低公害燃料アドブルーとは?

最終更新日: 公開日:2015-09-08 | Posted in ドイツピックス by

環境保護政策でガソリン使用量削減のために国で燃料使用基準値が定められていたとしても、生活習慣やクルマの燃費によってそれ以上消費しているのが現実ではないでしょうか。

ヨーロッパでも、燃料使用や排気ガス量に関する規定は年々厳しくなっていますが、それでも実走行で計測された数値が、データベースで定められた基準値より約24~40%多く燃料を使用している結果が出ています。その場合、想定値よりおよそ7倍の人体に有害な窒素酸化物が検出されていると、2014年にクリーン交通国際員会から発表があり、今までの方法で計測した結果と実走行状態で計測したものに大きな差があるのは、規定値を定める際に問題が出るのではないかと議論されました。これを踏まえてEU専門委員会は将来的に窒素酸化物排出量の基準を実走行の数値に合わせて改定していかねばならない、という意見がでています。

この問題の背景としては、新たに定められた排ガス規定にあります。2014年9月1日よりEuro6と呼ばれる自動車による大気汚染物質の排出規制値を定めた規定がEUにて取り決められました。この規定により窒素酸化物(NOx)の排出規定量が特に厳しくなり、ディーゼル車は従来1kmあたり180mgだったものが、最高80mgまで窒素酸化物の排出を制限されることとなりました。

そして2015年1月から販売される新車はすべてこのEuro6の規定値をクリアしなければならならず、使用するエンジンオイルもEuro6規制の基準数値より低い排出量に抑えるものでなければなりません。加えて、ディーゼル車には排気ガスから窒素酸化物の排出量を測定できるポータブル排ガス測定システムなどの移動測定技術が備え付けられることが予定されています。

乗用車へのEuro6規定は2017年9月1日から導入されますが、この規定が施行されると、EU全体で約6割の窒素酸化物の削減できると見込まれており、2020年にはさらに厳格な制限を掛けると発表されています。ガソリン車よりディーゼル車台数が多いドイツではこのEuro6規制はかなり大きな課題となり、どの自動車会社もしのぎを削って技術開発をしているようです。

そしてもう一つの問題は、どのように各車両の排気量を測るのか?Euro6導入によって排気量が規定され自動車にも測定器が搭載されたとしても、排気量測定方法がいまだきちんと固定されていないのが現状です。今回規定の導入に伴い、実走行排気計測法RDE(Real Driving Emissions)と呼ばれる新たな計測方法が検討されています。

この新たな計測方法とは、公道走行により計測を行うポータブル排ガス測定システムや、シャシーダイナモメーターを使用して、計測をあらかじめ決められた走行パターンではなくランダムなもので行うRTC計測(Random Test Cycle)が候補に挙がっています。

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この記事の筆者:NAO

在独6年目のライター。Current Europe GmbH (ドイツ現地法人)所属。ドレスデン工科大学修士課程を修了し...