メルセデス・ベンツ1号機のレプリカを完全ハンドメイドで制作!?兵庫県の産業技術短期大学へ行ってきた

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「外から見える部分しかわかりませんから、中身は試行錯誤です。残された文献を頼りに。たとえば吸気バルブなんですけど、これがスライド式なんです。エンジンを掛けてみると、ここから盛大に圧縮が漏れて煙が出ました。それでバルブの当たる面に、ロータリーのアペックスのようなシールを入れてみました。バネでテンションが掛かるやつです。これでほぼ解決しました。」

「排気バルブは現代のエンジンと同じ仕組みです。ただしここは外から見えませんので、完全に推測で製作しました。後日、あるベンツのディーラーから、展示していたレプリカ1号機の調子が悪いから直してくれ、という依頼があって、その修理の時に排気バルブを見てみたら、うちで作ったのとほぼ同じでした。正解やったんや、と嬉しくなりました」

エンジンの始動を行うと…

エンジンは車体後部に積まれていて、回転軸はなんと垂直です。クランクに直結した赤い大きなフライホイールが、コマのように水平に回転します。「設計の段階で、フライホイールを縦にするとジャイロ効果で曲がりにくくなるかもしれない、ということで水平にしたらしいです。実際にはこの程度の回転でそんな心配は無いんですけどね」と久保田講師。エンジンの始動は、この大きなフライホイールを手で回して行います。

予想に反して、エンジンはあっさりと始動しました。「ぱん、ぱん、ぱん」という歯切れのいい排気音です。しかしその回転数はものすごく遅く、エンジンの音というよりは、輪転機が回っているような感じです。普段耳に慣れたものに例えると、NikonD600の連写Hよりもやや遅い感じです。って、見事に共感できない例えで申し訳ないのですが、だいたい秒間4コマというところでしょうか。4サイクルなので回転数は爆発間隔の二倍ですから、500rpm弱、といったところかと思います。

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この記事の筆者:小嶋あきら

兵庫県西宮市の海辺に在住。とある地方自治体に二十五年勤めた後、これからは文章と写真で食っていくん...