マクラーレンF1。それは生誕20年を超えても色褪せない魅力を放ち続ける究極のロードカー

最終更新日: 公開日:2015-06-04 | Posted in コラム by

マクラーレンF1。それは生誕20年を超えても色褪せない魅力を放ち続ける究極のロードカーであることは、もはや誰もが納得せざるを得ないのではないでしょうか?

「マクラーレンF1は20世紀の遺産となる」ゴードン・マーレー氏の予言は的中した

いまだに名実ともに究極のクルマの1台であることに異論の余地はないであろう、「マクラーレンF1」。ヴェールを脱いだのは1993年5月28日。いまは亡き、あのアイルトン・セナがモナコGPで5連勝を成し遂げることとなるレースの予選初日の夜のことでした。翌年、1994年5月1日にセナがサンマリノGPでこの世を去ったことを記憶している方も多いことでしょう。奇しくも、セナが生涯で最後に優勝したモナコGPの年にマクラーレンF1は地上へと舞い降りたのです。

そのとき、マクラーレンF1のテクニカル・ディレクターを務めていたゴードン・マーレー氏はこう予言しています。「このモデルは超高性能スポーツカーの究極の形として、20世紀の遺産となるであろう。そうでなければF1と名付けたりはしない」と。そして、その予言は現実のものとなりました。

マクラーレンF1に搭載するのは、V12 NAエンジンと決まっていた

マクラーレンF1は、BMWモータースポーツ製V12エンジンを搭載しています。このエンジンが選ばれた理由は諸説あるようですが、ひとつは開発者のロッシュ博士がゴードン・マーレー氏やロン・デニス氏らと懇意であったこと、燃焼効率と環境問題をクリアしたのがBMWモータースポーツ製のエンジンだったことなどが挙げられます。

マクラーレンF1に搭載されるエンジンの排気量は6.1L。NAエンジンでありながら、最高出力は当時としては驚異的な627psをたたき出したのです。車重が1100kg台であったことを考慮すると、パワーウェイトレシオは1.5kg/psという、これもまた異次元のスペックを誇っていました。エンジンフードを開けると、美しい24金とされる金箔の遮熱板が顔を見せます。

マクラーレンF1の思想はあくまでもロードカー。それも究極の…

センターシート、3シーターの特異なレイアウトを持つマクラーレンF1。運転席を中央に配置し、少し後方の左右にシートがあるという、特異な3シーターレイアウト。このレイアウトを踏襲するクルマはいまだに現れていません。

マクラーレンF1 全長×全幅×全高:4288x1820x1140mm

フロントフードを開けると、KENWOOD製のアンプ、ブレーキおよびクラッチオイルのリザーブタンク、車載工具が効率よく(つまりぎっしりと)収められています。ここに荷物を収納できるスペースはありません。そして、ここに搭載される工具はなんとチタン製(!)です。

KENWOOD製の特別なオーディオシステムが搭載されており、アンプなどを含めた総重量は8kgを切る軽さ。搭載されるCDチェンジャーは、1.5Gの加速時でも音が飛ばない設計となっているのです。

左右ドアの後方のハッチを開けると、右のパネル内にはオイルタンクが。左のパネルにはバッテリーとヒューズボックスなどが収まり、その両方にラゲッジスペースが備えられています。左側のラゲッジスペースの下には応急処置ができるようにヒューズ類とファーストエイドキットが収まっています。このあたりも、マクラーレンF1が、あくまでもロードカーであると主張する所以でしょう。

現代のマクラーレン車にも受け継がれている、マクラーレンF1の息吹

エアバッグが装備されていないナルディ製3本レザーステアリング、ABSやトラクションコントロールシステムなどの電子制御システムが装備されていない潔さ、サーボなしのブレーキ。トランスミッションは6MTのみ。ロードカーとはいえ、いうまでもなくメルセデス・ベンツのような高級サルーンとは一線を画すクルマであることは間違いありません。

シンプルなデザインのホイールの素材はマグネシウム合金。ドリルド通気式ベンチレーテッドディスクとブレンボ製キャリパー、フロント235/45 ZR17、リア315/45 ZR17というタイヤサイズも、マクラーレンF1の高性能を受け止めるうえで必要な身支度といえます。

派手さはありませんが、究極の機能美の結晶体であるマクラーレンF1の息吹は、確実に現代のモデルにも受け継がれているのです。

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この記事の筆者:CL編集部

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