BMW850i。それは20世紀末に誕生した淑女だったのかもしれない

最終更新日: 公開日:2016-06-23 | Posted in コラム by

BMW850i。日本でも滅多に見掛ける機会がなくなりつつあります。たまに見掛ける8シリーズ(E31)も、良く観るとV8エンジンを搭載した840iであることが多いように感じます。

そんな8シリーズの最高峰モデルにあたるBMW850iがデビューしたのが、1990年のことでした。それまでのBMW6シリーズよりも、大きく、豪華に、そして高級なパーソナルクーペとしてデビューを果たしました。エンジンは300psを発揮する5.6リッター、V12エンジンを搭載。いまとなっては懐かしい、リトラクタブルヘッドライトを採用していました。

位置付けとしては、当時4ドアセダンの最高峰モデルだったBMW750iのクーペモデルが8シリーズとなります。メルセデス・ベンツSクラス(W126)とSクラスクーペ(C126)に近い相関関係といえるかもしれません。

日本には正規輸入されていませんでしたが、850iには4速ATの他に、当時としては珍しい6速MTモデルが用意されていました。話題性と先進性を兼ねてか、6速MTが先行して開発されたというエピソードがあるほどです。

カタログ値によると、0〜100km/h加速は8.8秒(6MT)、9.4秒(4AT)という数値。現代なら、ちょっとしたスポーツセダンでもあっさりと5秒台を切ってしまうような感覚からすれば、ずいぶんと穏やかな加速性能を持つクルマであることが分かります。

サスペンションは、フロントは基本的に7シリーズと構成を同じくする、ダブルスプリングストラット。リアはマルチリンク。オプションでEDCと呼ばれる、走行状態に応じて4段階のダンパーのセッティングを切り替える機構が用意されていました。

タイヤサイズは前後とも235/50ZR16。全長4780mm、全幅1855mmというボディサイズ。参考値として、現行6シリーズの全長が4895mm、全幅は1895mmです。タイヤサイズは、フロントが245/40R19、リアが275/35R19と比較しても、控えめな印象を持ちます。

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この記事の筆者:江上 透

CL副編集長。輸入車関連のセールスプロモーション、ウェブサイト、紙媒体、ラジオ番組の企画/制作/運営...