地方公務員が「正統派でそこそこ高そうな輸入車」に金を突っ込める理由

公開日:Posted in カーゼニ by

草サッカーや草野球のチームに所属していると、「グラウンドまで乗ってくる自家用車の毛色」みたいなものがチームごとに結構異なっていることに気づく。

いわゆるガテン系職業の方が多いチームはご多分に漏れずハイエースあたりに乗ってくる人が多く、普通の勤め人さん中心のチームはプリウスだったりヴォクシーだったりノートだったりと、まるで本邦自動車市場の縮図を見ているような感じだ。

わたしが主宰している草野球球団・東京フォッケウルフはメディア関係の自営業者が多いため、「変な中古ガイシャ」とでも呼ぶべき安めの輸入車に乗っている者が多いわけだが、時おり「変な中古ガイシャ」ではなく「正統派でそこそこ高そうな輸入車」の比率が妙に高いチームと試合をすることがある。

それは外資系コンサルさんのチームとかではなく、「地方公務員チーム」である。

失業の可能性ほぼゼロ=クルマに金を突っ込める

もちろん一概には言えないが、彼らは「先代」になったばかりのF10型BMW 5シリーズだったり、現行S205型メルセデス・ベンツCクラスステーションワゴンあたりが「好物」だ。いずれもベントレーやらアストンマーティンやらほど高価なクルマではないが、それなりに高額なクルマであることは間違いない。

「は~、地方公務員さんってのはなかなかのお大尽でございますなぁ」と一瞬思うわけだが、冷静に考えてみれば地方公務員さんというのは「お大尽」というほどの高給取りではない。

昔対戦したことがある埼玉県の某公務員チームさんを例にとってみるなら、埼玉県職員の平均年収は資料によれば686万円。この金額を12で割ると、諸手当と年2回の賞与を含んだうえでの額面収入は月額約57万円。……ま、勤め人としてぜんぜん悪くないお給金かとは存じますが、決して「お大尽」とか「チョー金持ち!」というわけでもないことがわかる。中の上っつー感じでございましょうか。

なのになぜ、彼らはなかなかお高いF10型BMW 5シリーズとかに平気の平左で乗れているのだろうか?

結局のところは「失業の不安がないから」ということなのであろう。

民間はそうもいかず、フリーランスはさらに難しい

民間の場合は、倒産したりリストラクチャリング対象へピックアップされるなどのリスクが(特に近年は)それなりに高い。しかし公務員にそれはなく、「エレベーター内で破廉恥なセクハラ行為に及ぶ」「公金を横領してマニラで豪遊する」「酒場で乱闘行為に及び、相手を半殺しにする」などの非道行為をしない限り、職を失う=お給金の流入がストップする可能性はゼロに近い。

それゆえ彼らは、ニコニコと現金一括で買っているのかBMWバリューローンないしはスタンダードローン等を利用しているのかは知らないが、手元の金銭フローまたはストックを後顧の憂いなく「趣味」に投ずることができるのだ……と推測する。

まぁウダウダ書いてますが、わたくしはそれを非難しているわけでも僻んでいるわけでもなく、ただただ「いいな~」と思いつつ、「ニッポンの経済を回すためにも、もっともっとBMWとかランドクルーザーとかを買ってください!」と思っているだけだ。

問題はそこではなく、わたくし自身のことである。

こちとら自慢じゃないが年間収入300ウン十万円のウルトラ貧乏フリーランサーだ。しかしながらそれは「収入」であって、「売上」は実はその何倍かである。それゆえ、その気になれば(中古の)BMWを買い、タワマン(の低層階)に引っ越して友人知人を大量に招き、ホームパーティと称してウェイウェイするぐらいのことはできる。やろうとさえ思えば。しかしながら、一切そんな気にはなれないのだ。

なぜならば零細フリーランサーは、民間の勤め人を遥かに凌駕するほど「リストラの危機」と日々直面しているからである。

「侘び暮らし」が望ましいが、中高年になると微妙な部分も

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この記事の筆者:伊達軍曹

外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めた...