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更新2017.06.18

輸入車も例外なし。車検の光軸検査はロービームにて実施することに

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松村 透

2015年9月1日より「車検での光軸、光量、カットラインテストはロービームにてテストする」との通知が、今年の1月に自動車検査独立行政法人より通達されました。



(以下、自動車検査法人より)
平成27年9月1日から、平成10年9月1日以降に製作された自動車(二輪、大特除く)の前照灯試験について、原則、すれ違い用前照灯(ロービーム)により検査を実施します。なお、平成10年8月31日以前の製作車はこれまでどおり走行用前照灯(ハイビーム)で検査します。


今までの車検の検査ラインの光軸および光量テストは、ハイビームで実施していました。

これにはどのような背景があるのでしょうか。

自動車検査法人によると、平成7年12月に保安基準が改正され、ロービーム(=すれ違い前照灯)とハイビーム(=走行用前照灯)の概念が策定されました。それから程なくして、車検検査でのロービームを使用するようにとの通達が出ていましたが、当時の車検検査ラインの設備や、民間車検場の設備がロービームに対応していなく、そろうまでの措置としてハイビームでも検査可能としていました。ようやく各陸運局の検査ラインなどの設備が更新され、ロービームでの試験がほぼ完全にできるようになり、今年の通達となったとのことです。

ロービームは「すれ違い前照灯」で、ハイビームが「走行用前照灯」との定義ですが、この意味合いにも近年は違和感を感じます。それは、HIDに代表される技術の進歩により、ヘッドライトの明るさや調整が現代では大きく変わったからではないでしょうか。



現代では、通常走行時はロービームで走行し、真っ暗な田舎道や山道、またはたまに遠くを見渡したいときにはハイビームという使い方が一般的になっていきているように感じられます。

自動車検査法人にその点を確認したところ、そのような技術進歩に対応するべく今回の改正に踏み切った側面もあるようです。当然、輸入車についても製造年で区別され、例外はなしとのことです。



以下に、自動車検査法人よりの通達の詳細を記載いたします。


<審査事務規程の概要>
4-57走行用前照灯
4-57-1~8(略)
4-57-8-2性能要件
(1)①~②(略)
③平成10年8月31日以前に製作された自動車並びに平成10年9月1日以降に製作された二輪自動車、側車付二輪自動車、除雪、土木作業その他特別な用途に使用される自動車で地方運輸局長の指定するもの、最高速度35km/h未満の大型特殊自動車及び農耕作業用小型特殊自動車にあっては、①の性能及び②の正射について、前照灯試験機(走行用)を用いて次の各号により計測し、判定するものとする。(以下略)

5-58すれ違い用前照灯
5-58-1~2(略)

5-58-2-1テスタ等による審査
すれ違い用前照灯は、夜間に自動車の前方にある交通上の障害物を確認でき、かつ、その照射光線が他の交通を妨げないものとして、灯光の明るさ等に関し、テスタ等その他適切な方法により審査したときに、次の基準に適合する
ものでなければならない。

ただし、5-57-2-1①後段及び③後段の計測の条件で計測し、それぞれの判定の基準に適合した自動車にあっては、当分の間、視認等その他適切な方法により審査すればよい。
①すれ違い用前照灯(その光度が10,000cd以上である走行用前照灯を備える最高速度20km/h未満の自動車に備えるものを除く。)は、その照射光線が他の交通を妨げないものであり、かつ、そのすべてを同時に照射したときに、夜間にその前方40m(除雪、土木作業その他特別な用途に使用される自動車で地方運輸局長の指定するもの、最高速度35km/h未満の大型特殊自動車及び農耕作業用小型特殊自動車に備えるものにあっては、15m)の距離にある交通上の障害物を確認できる性能を有すること。

この場合において、平成10年9月1日以降に製作された自動車(二輪自動車、側車付二輪自動車、除雪、土木作業その他特別な用途に使用される自動車で地方運輸局長の指定するもの、最高速度35km/h未満の大型特殊自動車及
び農耕作業用小型特殊自動車を除く。)にあっては、前照灯試験機(すれ違い用)を用いてアの計測の条件により計測し、イの計測値の判定に掲げる基準に適合するものは、この基準に適合するものとする。また、前照灯試験機(すれ違い用)による計測を行うことができない場合にあっては、前照灯試験機(走行用)、スクリーン、壁等を用いてア(イ)により計測したときにイ(イ)に掲げる基準に適合するすれ違い用前照灯は、当分の間、この基準に適合するものとする。(以下略)

出典・参考:自動車検査独立行政法人より
http://www.navi.go.jp/


ヘッドライトの分野においては、国産車よりも輸入車の方が新しいテクノロジーが導入されやすい傾向にあると思われます。

標準装備またはオプションでLEDヘッドライトが選択できる車種も増えてきました。

カレントライフでは、今回のような車検の規定に関することや、以前話題になったドイツのHナンバー、自動車税の増税に関することなど、気になる話題をお届けしてまいりたいと思います。

[ライター/CL編集部・江上透]

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